新卒、中途問わず人気が高い大手企業。なぜ、大手企業はそこまで人気が高いのでしょうか。また、大手企業とはどのような企業か、大手企業のメリットとデメリットをご説明していきます。

 

大手企業とは?

大手企業は中小企業のように法的に定められた定義がありません。業界ごとに資本金や従業員数によって中小企業にカテゴライズされるため、その基準を上回る企業は大手企業といえます。そのような企業は創業年数が長く、私たちの生活に根付きその名が知られていることも特徴です。

業界のリーディングカンパニーだからこそ、社会の手本となるべく注目も浴びやすく、その一挙一動は日本経済に大きな影響を及ぼすのです。

 

大手企業で働くメリット

ブランド力が強い

まず、自社商品・サービスの認知度が高く、ネームバリューがあるということは大きなアドバンテージです。マーケティングにしても採用にしても営業にしても、人々の注目度が高いためプッシュ型ではなくプル型のスタイルで事足りるケースもあります。また、大手企業には豊富に営業手段があり、コネクションの活用、バーター、他部署の取引先への紹介等お客様開拓手法も中小企業に比べれば多くあります。

規模の大きい仕事に携われる

社会への影響力を持っているため、大きなプロジェクトに携われたり自分の担当商品・サービスが世に出るやりがいを得やすいことも特徴です。また、狭き門を潜り抜けた優秀な人材が多いため、切磋琢磨しビジネスマンとして成長していくこともできます。

体制が整っている

組織に様々な役割を持った社員がいるため、業務が細分化され、業務効率化が図られている企業を多く見受けます。社内の庶務雑務を請け負う部署が存在したり、システムやITツールの導入によって生産性向上を高めている企業もあります。

また、従業員数が多いため、成功例や失敗例もその数だけ蓄積されています。そのため、マニュアル化や教育体制も整っていて、社員研修も充実しています。

給与水準が高い

安定した経営基盤を持っていることが多いため、賞与も安定的に支給され、業界内でトップクラスの給料を取得できます。基本給に加え資格給や役職手当、退職金、社宅等様々な手当や制度がある企業もあります。同じ仕事でも企業によって年収事情は異なるため、会社員として高給を得たい場合は大手企業が一番の近道となります。

福利厚生制度が充実

大企業は社会の手本となるべき企業であるため、働き方改革や女性の社会進出にも積極的に施策を設ける会社もあります。そのため、産休育休の取得や時短労働をしやすい体制ができていたり、有給消化率アップに努めています。家庭の事情で転居をする場合でも全国展開している大手企業ならば、転居先で働く部署を用意してくれることもあります。特に女性はライフイベントによって働き方を変えざるを得ないことが多いため、柔軟な働き方を受け入れてくれる点は大企業の魅力ともいえます。

 

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大手企業で働くデメリット

ブランドの力が強すぎる

大手で働いていると、どうしても企業名や商品の力で商談も進むため、自分の介在価値を感じづらいこともあります。営業の場合、本当にお客様の課題解決に繋がる提案ができたかがわかりづらく、担当商材に成績を左右され営業としての能力を伸ばせていない場合もあります。ブランドの力にあぐらを欠かず、自分の成長計画を立て、振り返りや改善活動を定期的に行い、着実にスキルを身に付けるよう意識をすることが大切です。

恵まれた体制や環境に慣れてしまう

大企業は率先して業務効率化を図るべく一つの仕事を完結させるために多くの人員が割かれ、便利なツールが導入されていることが多い傾向にあります。そのため、自分の頭を使わなくても業務をこなせる便利な体制が出来上がっているケースも多く、大企業から中小やベンチャーに転職をするとまず環境や体制のギャップで苦労します。中小やベンチャーは大手ほど整っておらず、会社がうまく回っていくために様々なポジションをこなし、自主的に体制を整えていく動きをしなくてはいけなくなります。恵まれた環境に慣れると、目の前に課題に対して頭が働かず、パフォーマンスを発揮できないこともあるため注意が必要です。

大手での給与=自分の市場価値ではない

大手は先述の通りそもそもの給与水準が高く、勤続年数に応じて昇給していく評価制度を取り入れている会社が大半です。実は市場から見た評価額と大手企業で支給される給与額との間にはギャップが発生しやすく、自分がもらっている給料=市場価値ではないこともあります。

大手で働いているうちは良いのですが、何らかの事情で転職を余儀なくされた時には転職市場での給与条件に折り合いがつかず、条件が下がることも少なくありません。いざという時に困らないよう、情報のアンテナを張り、自分の市場での価値を高めるために自発的に知識や技術習得をしておくと良いでしょう。

年功序列の風習が残っていることも多い

大手企業には勤続年数の長い年配者から若年者まで、様々な価値観を持った人間が所属しています。そのため、派閥ができたり、人間関係の悩みを抱える方も少なくありません。また、評価制度も就業年数に重きを置いていることもあり、能力をフラットに評価してもらえずもどかしい思いをすることもあります。大企業では自分のスキルを伸ばすこと以外にも社内調整をうまくするという別の能力を磨かなければ出世が難しいのです。

スピード感やIT化への対応が遅い

大企業はその規模から中小やベンチャー企業ほどスピーディーに変革をしづらく、施策の企画から実行までの動きも鈍い傾向にあります。管理職が年配の方ばかりの現場の場合、未だに印鑑文化が存在したり、形だけの会議に時間をかける企業もあります。

システムやツールが導入されていても古い慣習が未だ残り、IT化が進まない会社も少なくありません。世の中のIT化が促進され、リモートワークやパラレルワークといった新たな概念の働き方も増える中、社会の動きに取り残されないかも気になるところです。