面接内で企業から「一緒に働きたい」「合格を出そうと思っている」と言われたにもかかわらず、いざ結果を見てみると不合格になっていることがあります。他により良い人が現れたり、最終の決裁者が別にいたり、緊張をほぐすために言ったりと、さまざまな理由・背景があります。合格・不合格の可能性が高い状況(フラグ)はありますが、最後まであきらめないことがなにより重要です。

 

■お見送りの理由

面接内で「一緒に働きたいと思っている」「たぶん合格になると思う」と言われたにもかかわらず、不合格の連絡が来ることがあります。なぜそのような事態が起きるのか、その理由を説明します。

①他により良い人が現れた

面接内の言葉と結果にギャップが起こる理由の1つが「より良い人が現れた」です。複数名の採用枠があるポジションの場合は問題ないですが、多くのポジションが1名枠であるため、1番良い人を採用することになります。面接を行ったときは他にライバルがいなくても、直後に応募が来ることも少なくはありません。特に人気のある企業やポジションの場合は、毎日のように応募が来ることもあります。毎日のように刻一刻と募集状況が変化するため、他に候補となる人がいるかどうかを確認しても良いでしょう。

 

②素を引き出すため

面接に慣れている人や元々緊張しない人は別ですが、ほとんどの人は緊張されるのではないでしょうか。企業側としては、本来の性格や人柄を把握するために、できる限り緊張をほぐすような面接を行うことがあります。その一つの方法として、「一緒に働きたい」と伝えることがあります。評価してもらえていると感じた場合、少なからず緊張が解け、より素を出すことができます。

 

③面接官と決裁者が異なる

①「他により良い人が現れた」と同じくらい多い理由が、「面接官と決裁者が異なる」です。ほとんどの企業では、内定を出すための決裁フローが存在します。どんなに面接官の評価が高くても、最終の決裁者がNO!と言えば不合格になります。NO!と言う理由もいろいろありますが、多いのが「採用コストがない」「今回の採用背景と異なっている人材である」「人柄は良いかもしれないが採用するに達する経験・スキルをもっていない」です。面接官が社長や役員であれば大丈夫ですが、募集部門の部長レベルの人である場合は注意が必要です。特に1次面接官は最終決裁者でない場合が多いので、鵜呑みにするのは危険です。

 

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■合格フラグ・不合格フラグ

正式な書面が来るまで合否はわからず、面接官によって見ているポイントや表現の仕方は異なるため、一概には言えませんが、合格の可能性・不合格の可能性が高いフラグをご紹介します。

<合格フラグ>

①次の選考の話や入社後の話が出る

面接内で次の選考の話が出る場合、合格の可能性は高いです。さらに、「最終面接は○○だから、○○のことをもう少し考えて伝えた方がいいよ」といったように、次回選考のアドバイスをもらえるときは、ほぼほぼ合格と思ってもいいでしょう。合格にするかわからない・不合格にしようと思う人に、わざわざ次回選考のアドバイスをする必要がないためです。

また、入社後の話を詳細にされる時も、合格の可能性はとても高いです。特に入社日についてや入社後の流れなどの話が出る時は、期待しても大丈夫でしょう。

 

②他社選考の進捗状況を詳しく聞かれる

企業側が採用したいと思っている場合、他社選考の状況は気になるものです。「合格・内定になった場合、入社してもらえるのか」という観点で、「どれくらいの規模の会社を受けているのか」「どういう業種のどういう職種なのか」「どれくらいの条件なのか(年収など)」「それぞれどれくらいの意向があるのか」などを知りたいと考えます。

 

<不合格フラグ>

①定番の質問しかされない

 定番の質問しかされない場合は、不合格の可能性が高いです。面接を慣れていない企業はどのような質問をした方が良いかの情報を持っていないため、定番の質問のみになることもありますが、ほとんどの場合は不合格にしようと考えているためになります。身だしなみや挨拶などの第1印象はとても重要であるため、身だしなみが整っていなかったり、入室のときなどの挨拶の声が極端に小さいなど、第1印象が悪く、その時点でほぼ不合格が決まってしまうこともあります。不合格と決めていても、すぐに面接を終わらせてしまうと転職希望者の心象を悪くしてしまうため、定番の質問をしてそれらしい面接にすることがあります。

 

②過剰に優しく丁寧な対応をされる

丁寧に対応する企業は多いですが、過剰に優しく丁寧な対応をされるときは注意が必要です。厳しい対応をした上で不合格にした場合、その企業に対する印象が悪くなり、SNSや口コミサイトに書き込まれる可能性があります。SNSや口コミサイトの情報により、応募がなかなか来なかったり、面接しても辞退される可能性が増します。「とても良い印象だったけど今回は縁がなかった」とポジティブに転職希望者に感じてもらうために、過剰に優しく丁寧な対応を行うことがあります。

 

<どちらともいえないフラグ>

一見、合格・不合格フラグですが、どちらの意味も含むことができるフラグについてご紹介します。

①面接時間が長い/短い

面接時間は長いから良い、短いから悪いというものでもありません。長い面接時間の方が興味をもってもらえたと思いがちですが、合格を即決できるレベルではないため、採用に値する人材なのかを見極めるためにより多くの時間がかかることもあります。また、1次面接官が募集部門の責任者、つまりは入社後の直属の上司になることも多く、社長や役員などの最終面接官は直属の上司に比べると入社後に接点を持つことは少ないです。企業によっては一緒に働く人(直属の上司)の思いや考えを重視するため、チェックしたいことも少なく、面接時間が短くなることがあります。

 

②質問が多い/少ない

質問の数も上記の面接時間と同様になります。質問の数が多かったとしても、合格か不合格かを悩んでいるため多くなることもあります。逆に質問が少ない場合でも、早いタイミングで合格を決めている可能性もあります。

 

③興味をもつ/もたない

興味・関心の有無についても、選考結果とは直結しません。興味をもっていない雰囲気を出す場合、ストレス体制や忍耐力がどれくらいなのか判断している可能性があります。単純に興味がないこともありますが。何を話しても全然興味をもってもらえないと感じたとしても、頑張って伝え続けてください。その頑張る姿勢を高く評価されることもあります。

 

■まとめ

今回の記事を簡単にまとめます。

・「一緒に働きたい」「おそらく合格」と言われたにもかかわらず不合格の場合は、「他にもっと良い人が現れた」「素を出すためにあえて言う」「面接官と決裁者が異なる」です

・合格フラグは、「次回の選考や入社後についての詳細の話がでる」「他社選考の進捗状況を詳しく聞く」の2つ

・不合格フラグは、「一般的な質問しかされない」「過剰に優しい対応をされる」です

・合格か不合格かどちらともいえないフラグは、「面接時間の長い・短い」「質問数の多い・少ない」「興味の有無」

面接官によって見ているポイントや対応の仕方が異なるため、一概にこういう対応のときはこうだ!と言うことができません。正式な結果が来るまでは合格か不合格かはわからないため、最後まであきらめずに臨んでください。