仕事で忙しくなかなか転職活動を進めることが難しいとは思いますが、転職活動は働きながらの方が有利に進むことが多いです。辞めてから転職活動を始める方も退職後2ヵ月間がとても重要になります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合う方法で進めると良いでしょう。
■転職活動は働きながらの方が良い!
結論からお伝えすると、働きながら転職活動を進めた方がメリットが大きいです。働きながらの転職活動と退職してからの転職活動における、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
<働きながらの転職活動>
・メリット
①離職期間がない
企業側が中途採用を行うメリットは即戦力を採用したいからです。そのため、離職期間(ブランク期間)があることを嫌います。また、退職する前に転職活動をしていることにより、先に先に考え行動できる人であると認識してもらいやすいです。
②仕事ができると思われやすい
転職活動においてやらなければならないことも多く、仕事と同時並行で行うことは容易ではありません。そのため、仕事も転職活動もしっかりとこなしている場合、仕事ができる優秀な人材であると判断されやすいです。
・デメリット
①面接日時の調整が難航する
中途採用の面接では、一般的に2回面接の企業が多く、1次面接は募集部署の部長や課長、最終面接は社長や役員が出てくることが多いです。もちろん面接官は面接だけを仕事にしているわけではなく、むしろメインの仕事は別にあるため、なかなか面接日程の都合をつけることが大変です。そのため、企業から提示される日程がピンポイントになることが多いです。
働きながらの転職活動の場合、有休を取得するなどの調整が必要になります。急なトラブルや重要な会議などがあると、大事な面接に参加することができなくなり、最悪の場合見送りになってしまいます。また、有休を取得したり、早く帰宅することが増えることにより、職場の上司や同僚との関係が悪くなる可能性もあります。
②自己分析や企業研究の時間確保が難しい
多くの時間を現職の仕事に費やすことになるため、自己分析や企業研究などの転職活動は、仕事が終わる夜や休日に行う必要があります。退職している人と比べると圧倒的に転職活動に使える時間が少なくなります。
<退職してからの転職活動>
・メリット
①転職活動に使える時間を確保しやすい
働きながらの転職活動のデメリットで記載した「自己分析や企業研究の時間確保が難しい」の反対になります。自己分析・企業研究・業界研究など、転職活動においてやらなければならないことはたくさんあります。退職してからの方が、比較的時間に余裕ができるため、じっくりと進めることができます。
②入社日の融通が利きやすい
企業側としては出来る限り早く入社してほしいと考えており、特に欠員補充での募集の場合は、1日でも早く入社してもらいたいと思っていることが多いです。現職の場合、一般的には転職先が決まってから退職交渉に入るため、入社を決めてから早くても1ヵ月以上先になり、現職からの強い引き留めにより退職交渉が長期化してしまった場合、3ヶ月も4ヶ月も先の入社になることもあります。離職中の場合は極端な話、数日後でも入社が可能な場合があり、現職の人よりも選考を有利に進めることができることがあります。
デメリット
①離職期間がある
仕事から離れた期間があると、前職の仕事ぶりに戻るまでに時間がかかると思われるため、企業側が懸念に感じることがあります。また、後先考えずに退職したと受け取られてしまうと、「忍耐力がないのではないか」「思考する力が不足しているのではないか」「少し嫌なことがあるとすぐに辞めてしまうのではないか」などの不安を抱かれる可能性があります。
離職期間はできる限り短い方が良いですが、2~3ヶ月以内にすると良いでしょう。離職期間が長ければ長いほど、選考が不利に進む可能性が高くなります。半年、1年、2年・・・と期間が長くなる場合、相応の理由を準備する必要があります。
②貯金が減っていく
離職しているということは、収入がないということになります。生活費や交通費により貯金を切り崩す必要があり、十分な貯金がある人は問題ないですが、思ったより転職活動が長期化し、貯金が心配になってしまい、焦って転職先の企業を決めてしまうことがあります。金銭面やスケジュールなど、あらゆることを想定し、余裕を持った計画を立てると良いでしょう。
■まとめ
働きながら転職活動をしたらいいのか、辞めてからの方がいいのかについて、それぞれのメリット・デメリットを説明しましたが、いかがでしたでしょうか。まとめると下記の通りになります。
<働きながらの転職活動>
メリット
・離職期間がない
・仕事ができる優秀な人材であると思われやすい
デメリット
・面接の日程を調整しにくい
・転職活動の時間をなかなか確保できない
<退職してからの転職活動>
メリット
・転職活動に使える時間が多い
・入社日の融通が利きやすい
デメリット
・離職期間により選考が不利になることがある
・焦って転職先を決めるリスクがある
・貯金が減る
転職活動の進め方に正解はありません。働きながらの転職活動も退職してからの転職活動も、どちらもそれぞれメリットとデメリットがあります。よりデメリットが小さく、メリットが大きい「働きながらの転職活動」をオススメしますが、現在自分の置かれている状況により変わりますので、より適した方を選びましょう。ただ、退職してから進めたいという人は、2ヵ月以内に転職先を決めることができるように進める方が良いでしょう。