営業職において、目標を達成することは他の職種と比較してもとても重要なことです。営業職にとっては、達成が一番の目標といっても過言ではありません。企業側としては、課題を解決してくれる人材・目標を達成してくれる人材を採用したいと考えているため、目標達成力があることを伝えることはとても有利になります。今回は、どうすれば目標達成力を職務経歴書で伝えることができるかを、事例・解説と共に説明していきます。

 

■目標達成力を伝える例①:新たな目標を設定

<事例>

「私の強みは、目標達成力です。目標とは自分の会社からの期待であり、達成することは義務であると考えています。また、受注金額は顧客からの期待であり、目標達成=顧客から大きな期待をもらっている/期待し続けてもらえているという証であると考えています。そんな目標を達成するために取り組んでいることは、新たな目標を設定することです。会社から降りてきた数字を達成するだけでいいというわけではありません。より顧客の期待に応えるために、会社が設定した数字以上の目標を設定しています。自分で決めた目標を達成すれば、自然と会社の目標も達成することになります。常に自分ができる最大限の顧客への価値発揮になる目標値を設定しています。」

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<解説>

かなり意識が高いことが伝わる例であり、特に体育会系の色が強い会社には有効です。達成することが重要であることだけではなく、なぜ達成したいのかの考えや想いも伝えるようにしましょう。達成するためにより高い目標を設定することはありますが、自分で決めたより高い目標を追いかけることで、高い目標をクリアできなくても会社から降りてきた目標は達成できるようにする・・・と伝えることは控えましょう。確かに会社からの数字を達成できることは良いことですが、自分で決めた目標数字へコミットできていないため、目標達成力をアピールする観点では弱いです。自分の数字であろうと会社の数字であろうと、目標を達成できる力が自分の強みであることをアピールする必要があります。

 

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■目標達成力を伝える例②:量は質を凌駕する

<事例>

「行動量が私の武器です。行動量は嘘をつかないと考えております。もちろん質も重要であり、何も考えずに行動のみし続けていたり、日々ブラッシュアップせずに行動量のみ増やしていては、顧客からの期待に応えることはできません。しかし、行動をしなければそもそも質を高めることはできないですし、高い質であったとしても行動しなければ意味がないため、行動量は達成するため・顧客の課題を解決するためにはとても重要であると考えています。量は質を凌駕するとの考えがあるため、とにかく他の会社や他の営業の人よりも顧客のために徹底的に行動することを決めております。

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<解説>

行動できることをアピールする例になりますが、応募先の企業の特性によっては、別のポイントをアピールした方が良い場合もあります。既存顧客へのルート営業の場合は深耕営業になりますので、量よりも質を重視していることが多いのに対して、新規開拓がメインの会社の場合は、行動量をアピールすることはとても有効的です。

求人票などに記載されている各案件の求める人物像を見ることで、どういう点をアピールした方がより有効なのかがわかります。例えば、「丁寧に物事を進められる人」「中長期的に顧客からの信頼を得られる人」などの記載がある企業では、行動量をあまり強くアピールしない方が良いですが、「とにかく行動ができる人」「頭よりも先に体が動く方」などの記載がある場合は、どんどんアピールしていきましょう。

 

■目標達成力を伝える例③:PDCサイクルを高速で回す/実績の数字を使う

<事例>

「私はPDC力を強みとしています。計画をたて(P)、行動をし(D)、振り返りを行う(C)サイクルをできる限り早く回すことを意識しています。どうすれば達成できるのかをしっかり計画をたてること、計画通りにちゃんと行動すること、行動した結果を放置せずに適切に振り返りを行い、次の計画に活かすことを徹底しています。ほぼ毎日・毎週・毎月、自分でたてた計画の進捗具合を把握し、必要に応じて軌道修正しながら、毎月の目標を達成できるように進めています。

日々のPDCサイクルを回し続けることで、達成者が全体の15%しかいない中で、4年連続で達成し続けています。

2015年度 1,6171,500万(107.8%、全国4位)

2016年度 2,1231,650万(128.7% 全国1位)

2017年度 2,0581,750万(117.6% 全国3位)

2018年度 2,2261,800万(123.7% 全国3位)」

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<解説>

実績を具体的に記載することで、より説得力をもたせることができます。上記のような輝かしい実績がなかったとしても、アピールできる数字を見つけて記載すると良いでしょう。必ずしも受注金額でなくても構いません。訪問数やアポ数、テレマの数などの行動量でもいいですし、1年間でなくても直近4ヵ月の数字や半期の数字でも構いません。一番PRになるような数字を用いると良いでしょう。また、達成していないとしても平均値や同じ営業の数字がどれくらいであるかを伝えることも重要です。そもそも達成しないような数字を目標にしている会社もあるため、例えば自分の達成率が80%で未達であったとしても、平均の達成率が50%である場合は、目標達成力のアピールになります。どれだけ達成することが難しいかを伝えながら、他の人よりも達成志向が強く、達成するための行動をしており、達成に近い結果を出していることをアピールできると良いです。

上記の例では書きませんでしたが、PDCサイクルを回すことで、再現性のある達成をするためにどうすれば良いのかや課題が何であるかをより明確に言語化できるため、後輩指導や組織貢献につながっていることもアピールしても良いです。特に管理者候補やリーダー候補の求人であれば尚更です。