営業職へ転職を考えている場合、現状の仕事内容に満足せず、新しいステージで活躍したいと思うものです。しかし、20代から30代での既婚男性には独身男時代のように自分の考えだけで軽々しく決断できず、家族の同意が必要になります。ここでは家族の同意を得るために既婚男性が転職で気を付けることを解説していきます。
将来性のある企業を選ぶ
20~30代の働き盛りといえる男性はまだまだ企業から需要があります。好条件で募集をかけている企業もありますが、結婚して家庭を持っていると再就職には慎重にならざるを得ません。
いざ入社してみたら実は休みが取れなく残業が多いブラック企業だったという場合や、転勤・海外出張が多い会社など、以前の会社のほうが良かったと後悔する可能性があります。
特に既婚男性は、持ち家の購入、子どもの教育資金、大きい車への買い替えなどローンを組むことが独身時代よりも増えてしまいます。子どもがいると出費が重なり貯蓄は増えにくく、勤続年数が短い場合はローン審査が通りづらいという厳しい環境が待ち受けます。嫌になったからといって簡単に会社を辞めて再転職するのは、独身男性よりも難しいといえるでしょう。
そこで将来性のある企業をしっかりとリサーチしなければなりません。業績はもちろんのこと、電話応対のマナーや面接時の社内雰囲気も把握しましょう。電話応対のマナーがしっかりしていない場合は社員教育ができてない可能性が高く、社員が伏し目で疲れて覇気がないような職場はブラック企業の危険性があります。
また、募集要項にある就業時間外に赴き、外からみて消灯時間を調べておくのもブラック企業の判断材料になります。終電間近まで社員が帰宅しないようだと普段から人手不足で拘束時間が多く、サービス残業を強要している可能性があるでしょう。
家族の同意を得るのが大変
既婚男性の転職は家族の同意が必要となります。奥さんやご両親といった家族の同意を得るようにしましょう。
終身雇用時代の親御さん世代は、転職を拒否しやすい
20~30代の親になると、バブル期の終身雇用制度で就職を決めた人が多く、転職に難儀を示すこともあります。「同じ職場で頑張ってきたから今の自分がある」と思っているご両親を説得するのは大変です。自分のやりたいことや将来性を考えて転職するなら今しかないという考えをじっくりと説明しましょう。
子どもがいると現実的な奥さんの理解が得にくい
20代や30代だと子どもがまだ乳幼児や小学生ということが多くあります。子どもが小さい内は病気になりやすく、職場を休まなくてはならないことから、奥さんが働きにでるのが難しくなることもあります。
正社員で働くのは難しいとなって、短時間パートに出たとしても、子どもが体調不良になればパートを休まざるを得ません。毎回休むのは職場の理解を得るのが難しく、旦那さんが交替で子どもに付き添うにも、転職したばかりだと有休を取得できません。
パートも期待できないとなると、生活費は旦那さんの稼ぎのみとなってしまいます。転職で前職よりも収入が減少してしまうと生活費の捻出が厳しくなり、奥さんとの衝突も避けることができません。女性のほうが現実的といえますので、小さい子どもがいる家庭では奥さんから転職に理解を得るのは難しいといえます。これが「嫁ブロック」といわれています。
「嫁ブロック」回避には転職先を慎重に考慮することが大切
「嫁ブロック」は、決して意地悪で転職するなというわけではありません。奥さんも家族を守るわけですし、転職後に旦那さんが働き過ぎて体調を崩さないか心配しているものです。特に転職後は新しい会社に入るので休みも取りづらく、営業職の場合は全く新しい顧客との付き合いもしなくてはなりません。
仕事を覚えるのに必死となりますから、無理をして急に体調を崩して万が一倒れることなどあればそれこそ一大事です。転職したい既婚男性にとって、「嫁ブロック」はどの家庭にも存在している大きな壁といえるでしょう。「嫁ブロック」をさけるには転職先を慎重に考慮して嫁に賛同してもらうことが必要です。
給与と手当は前職の水準を守る
毎月の給与は前職と比べて出来る限り近い水準となるように大幅なマイナスは避けたいものです。また家族手当や住宅手当などもしっかりとチェックしておきましょう。賞与も大切ですが、会社業績によって賞与は減少や最悪カットされる可能性もありますが、手当はカットされることがありません。
残業時間や休日出勤と転勤・出張の有無
どれだけ給与面がよくても、残業時間や休日出勤といった時間外勤務が多い会社の場合は家族との時間が持てません。募集要項の月収例が時間外勤務込みで掲載されている可能性がありますので、面接でしっかりと聞いておくようにしましょう。
生活水準は守られるでしょうが、その分家族との時間が持てない可能性もあります。過度に渡る残業や休日出勤が多い会社を選ぶと、手当で収入は増えても幼いわが子の成長を見逃し続けることになります。
また、営業職の場合には転勤や出張がどの程度なのか把握しておいたほうがいいでしょう。営業職だと出張はある程度仕方ないといえますが、転勤はそうはいきません。持ち家の場合には単身赴任をするか売却するか、簡単には答えがでない問題もでてきます。
営業職に特化した転職サイトや転職エージェントを活用する
どれだけ自分でリサーチしても実際に入社するまで社内の雰囲気は分かりにくいものです。自分のスキルにマッチした転職先を探そうにも一般公開されている企業ではなかなか見つからないのが現状といえます。
そこで営業職に特化した転職サイトや転職エージェントを活用し、優良求人に応募できるようにしましょう。転職活動への時間を短縮することも期待できます。
まとめ
営業職希望の20~30代の既婚男性が転職する際に気を付けるポイントはとして、将来性のある企業をしっかりとリサーチすることが大切です。また、家族の同意を得るために給与や手当、労働時間といった慎重に考慮して嫁ブロックを撃破しましょう。
自分でブラック企業を回避するのは時間がかかって大変ですので、転職サイトや転職エージェントを活用し、優良求人に応募するように心がけましょう。