転職を考えるきっかけにもなることが多い、給与額。特に若手の転職者は転職のタイミングで、給与を上げる方法を知りたいと考えている人も多いでしょう。そこでこの記事では誰もが知りたい給与が上がるキャリアの作り方10個と、その注意点についてまとめてご紹介します。

内容を把握し、実践すれば一気に給与を上げていくことも可能です。ぜひ自分の年収を上げるためにも参考にしてみてください。

 

■キャリアアップと給与を上げるキャリアの違い

キャリアアップというのは、career=経歴をアップ=向上させるという意味で広く使われている言葉です。例えば、昇格すること(職位アップ)や転職でより収入の多い仕事に就く(給与アップ)こと、エキスパートとしてプログラマーからシステムエンジニアになる(仕事の拡張)などがキャリアアップとしてくくられることもあります。

対して給与を上げるキャリアとは、純粋に自分が得られる給与を上げる狙いを持ってキャラリア展開していくことを指しています。キャリアアップの中でも給与に的を絞ったキャリアの作り方ということです。

 

■給与を上げるキャリアを作る方法10個

では実際に給与を上げるキャリアを作る方法として、どんなものがあるのでしょうか。10個の方法を社内でも転職タイミングでもできることと、転職しなければできないことに分けてご紹介します。

 

◯社内でも転職タイミングでもできること

まずは社内でも転職タイミングでもできることとしては、どんなものがあるのでしょうか。

 

・マネジメント層になる

マネジメント層として昇格すれば管理職手当が出るため、なったタイミングから給与を上げることができます。

 

・資格取得でバリューを上げる

業界や企業によりますが、持っておくべきと決めている資格を持っているものに対しては資格手当が出る場合、あるいは資格があることで携われる業務が変わるため職能給が変わるということも十分あります。社内にいながらでも転職のタイミングに合わせてでも資格は取得できますので、戦略的に資格取得をして給与を上げていくのも1つの方法です。

 

・今の仕事を7割でやり、3割チャレンジする

仕事にある程度慣れている状態でということが条件になりますが、今の仕事を7割程度の時間で行うようにし、3割捻出した時間で他の人とは違う取り組みを行っていきます。言われたことだけやっているのではその他大勢と同じくらいの速度でしか成長できないため、給与を上げることにはつながりません。

その他大勢よりも成長してくれる見込みがある人から上司は抜擢を行っていきますから、目立った働きができるように新たな取り組みを行う時間を作って常にチャレンジする姿勢を見せることが重要です。

 

・新規事業に携わる

転職をするときにも新規事業の立ち上げというノウハウもなく大変な状態を脱出するためには、さまざまなチャレンジをする勇気、試行錯誤をし続ける根気、成果を出すために行う不断の努力が重要となります。

既存の部署で目覚ましい成績を出せば、新規事業に抜擢してもらえる可能性も高まります。その新規事業で成功を収めた場合、社内にいても転職しても給与を上げてオファーしてくれる企業が増えることでしょう。第二新卒くらいのキャリアの場合、チャレンジしたことだけでもポテンシャルを買ってもらい、給与をアップしてもらえる可能性もあります。

 

・副業で自分の可能性を広げる

新しいチャレンジを企業の中で行うのではなく、副業で行う場合も自分の可能性を示すことができます。副業で得た情報や人脈を本業に活かして実績を出せば、転職をする場合も副業をどのように活かせば価値と感じてもらえるかをアピールできるようになるため、有利に働くでしょう。

社内で働いてきただけの人よりも提供できる価値が大きいと感じてもらえれば、給与を上げて提示してくれる企業もあるはずです。

 

・他部署のキーマンに気に入られる

ここからご紹介する2つは、テクニック的な方法です。自部署の部長などに気に入られるだけでなく、他部署の部長など人事に決定権を持っている人からの覚えが良くなるというのは、給与アップに直結しやすい方法の1つです。

給与などは人事が決めるのではなく、マネージャーが自分の下で力を発揮してくれている人を昇格・昇給するように部長に伝えます。部長同士が人事を含めて昇給昇格などを会話するため、自部署以外の部長を押さえているとあなたを押してくれる人が増えるため、圧倒的に給与が上がりやすくなるのです。

このようなポイントを知っていると知らないのとでは大きく状況が異なりますので、ぜひ参考にして立ち回ってみてください。

 

・成長度合いを調整する

成長度合いを調整する方法もテクニック論ですが、給与アップには効く方法です。できれば最初の方を未達成にし、徐々に達成率を上げて評価時期に一番成績が上がるように調整すると、上司が自分のおかげで成長してきているとアピールしやすくなり、覚えも良くなります。

 

 

◯転職しなければできないこと

次に転職のタイミングでなければできないことに絞って、ご紹介します。

 

・年収ベースが高い大企業に転職する

年収ベースが高い大企業に転職するには、即戦力となれる経験や実績が必要です。

「中小企業で下積みよりも実績値を積んできた」

「エース級の実績を持っている」

「マネジメントを行って事業を伸ばしてきた」

「その企業が募集している領域に対しての経験が豊富にある」

上記のような経験があれば、中小企業から年収ベースの高い大企業へも転職が可能です。その後はマネジメント層を目指し、その経歴を活かしてさらに高給与の求人に転職するか、さらに上に上り詰めるかどちらでも給与を上げていくことができるでしょう。

 

・インセンティブの良い企業に転職する

業界や企業によって、同じ成果を上げても自分に入ってくるインセンティブの割合が違うケースは多いです。自分が成果を上げられる領域を選び、その割合が高い業界もしくは企業に転職をすれば、それだけで年収が大幅アップするはずです。

その後は成果を上げる方法を型化しマネジメント側に回って横展開するか、その実績を踏まえて事業を作る側に回る希望を出すと、短期間でかけがえのない経験ができるでしょう。それがうまくいかなかったとしても、どのように改善したのか、何を学んだのかなどキャリアの中で学べることが増えるため転職には有利です。

もちろん失敗した後に成果で取り戻してからの転職が必須にはなりますが、あなたにとって大きな経験となるでしょう。

 

・将来性のある業界・職種に転職する

今後数十年単位で伸びていくと思われる業界(シニア対象・ITなど)に転職した後、その業界のスタンダードを作るような事業にチャレンジするのがおすすめです。

上記10個の方法の中で自分が強みを持っていそうな道を選び、給与を上げるキャリアを構築してみてください。

 

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■給与を上げるキャリアを作る上での注意点

ここで、給与を上げるキャリアを作る上での注意点をご紹介していきます。

 

・給与額=その人が会社へどのくらい貢献しているかの評価

給与額はその人の会社への貢献度を指しています。貢献度が高くないのにテクニックで給与を上げようとした場合、短期的にはテクニックが成功しても貢献度が高まっているわけではありません。

年齢を追うごとに何か別の価値を提供しなければ、いつかは給与が下がるでしょう。長くテクニックで上げていた場合、価値提供がされていないと判断されれば降格・給与の大幅減なども考えられます。また、テクニック論で給与を上げている人が多くいれば、それだけ会社としては貢献の対価ではない金額を払っているわけですから、業績が厳しくなるという状況も考えられるでしょう。

気がついたら会社が倒産して、スキルがないまま職を求めてさまようという状況にならないよう、貢献度を高めて給与を上げていくというキャリアを築いてください。

 

・給与を上げることを目的化しない

給与を上げるキャリアを作る上での注意点、2つ目は「給与を上げることを目的化」しないことです。先程ご紹介した方法の中には、テクニック論も混じっています。これらは短期的に給与を上げることができても、長期的に自分の給与を上げてくれるキャリア作りには向いていません。

たとえ給与ベースの高い大手企業に入ることができたとしても、市場価値よりも高い水準の給与をもらい続けていると、自分の実力が高い水準の給与に見合わないことがわからなくなる場合があります。そのミスマッチがあると次の転職先が見つかりにくくなるだけでなく、見つかっても大幅に年収が下がってしまうでしょう。

大企業で勤めていたから中小企業なら入社できると考えてしまう人もいますが、大企業ほどの分業制ではないため、なんでもできる人が求められます。また、大手よりも若いうちから経験を積むことができ、1人1人の裁量も大きいため運良く入社できたとしても年収減で仕事量や仕事のプレッシャーに苦しむことになるでしょう。

そうならないためにも、給与=貢献度、給与を上げることを目的化しないということを忘れないようにし、テクニック的なものはあくまで短期間の給与上げに役立つだけという認識を持っておくことをおすすめします。

 

■まとめ

簡単に給与が上げられるキャリアの作り方は短期的なテクニックだけ。会社に貢献できるような能力・経験を積むには、自ら仕事を作り出すような動きが必要になってきます。給与を上げていくキャリアを築くことはもちろん重要ですが給与を上げることだけを目的にせず、きちんと会社に貢献をしていくことを考えて、今回ご紹介したキャリア形成を行っていきましょう。

そうすれば、自然と給与が上がるキャリアを築くことができるはずです。ぜひ参考にしてみてください。