仕事に就いていない期間を空白期間(ブランク期間)と呼びますが、世の中の人は転職などする際にどれくらいの空白期間(ブランク期間)を設けているのかご存知でしょうか?平成27年 転職者実態調査によるとほとんどの人は1ヶ月以内に転職しているということが分かります。(離職期間なし 24.6%、1か月未満29.4%、1か月以上4か月未満12.5%)日本人はあまり空白期間(ブランク期間)を設けないんですね。
そうなってくると気になるのが、なるべく間を空けずに次の仕事を効率的に探す方法なのではないでしょうか?今回は、そんな転職活動のノウハウの中でも「転職の空白期間中のアルバイトは履歴書に記載するべきなのか?」について解説します。
■転職の空白期間中のアルバイトは履歴書に記載するべき?
正社員への就職活動や転職活動の途中に生活費を稼ぐためにアルバイトをする人もいるでしょう。そんな経験がある方の中には「アルバイトの経験は履歴書に書くべきではないのでは?」「アルバイトの経験をどう扱っていいのか分からない」と思っている方もいるかもしれません。
結論から言いますと、たとえアルバイト経験であっても応募する企業へのPRになるのであれば積極的に記載し、面接などでも話すべきです。なぜなら、企業はどんな雇用形態で働いていたかではなく、仕事を通しての経験を重視しているからです。
特に飲食業や接客業などでは正社員とアルバイトで業務の境界があいまいなので、アルバイト経験であっても十分に戦力になると見なされることも多いです。
■アルバイトの経験を履歴書に書く際の注意点
先ほど「アルバイト経験であっても履歴書に記入すべき」ということに関して紹介しましたが、アルバイト経験を履歴書に書く際には工夫が必要です。
ここからは、アルバイト経験をより効率的にPRするための方法を紹介していきます。
<アルバイトの経験を履歴書に書く際の注意点>
1.応募する企業で活かせそうな経験をPRする
2.在職期間が3ヶ月以上の経験のみを記載する
3.アルバイトとして働いていた理由を整理しておく
1つ1つ詳しく見ていきましょう。
1.応募する企業で活かせそうな経験をPRする
アルバイト経験であっても、履歴書に記入してPRすること自体は問題ないのですが、忘れていけないのは「応募する企業で活かせそうな経験をPRする」ということです。
履歴書というのは、あなたが応募する企業に対してどういう貢献ができるのかをPRする書類。
企業は、役に立たなさそうな経験に対しては興味がありませんので、様々なアルバイト経験を履歴書に書いたとしても、特に応募する企業で活かせそうな経験を中心にPRしましょう。これは正社員の経験を書く際もアルバイトの経験を書く際も共通して気をつけなくてはいけないポイントですね!
例えば営業事務のアルバイトから営業の正社員への就職の場合は、「電話対応・見積書発行・請求書発行・会計システムを使っての入力業務」などと詳しく業務内容を記載しておくと効果的です。企業側も「顧客との渉外の経験は無いけど、営業に必要な事務作業は一通りできるんだな」といった具合に評価することができます。
2.在職期間が3ヶ月以上の経験のみを記載する
アルバイト経験を履歴書に記載する場合は3ヶ月以上在職したアルバイトのみを記載するようにしましょう。3ヶ月以下の在職は経験として浅いのに加えて「この人はすぐに仕事をやめてしまう人なのかな?」という印象を与えかねません。基本的に企業側は長期的に安定して働いてくれる人を探していますので、採用する側に不安を与えないようなPRを心がけましょう。
3.アルバイトとして働いていた理由を整理しておく
アルバイト経験を履歴書に書く際には、そのことがマイナスに働かないようなフォローを用意しておくということも重要です。採用担当からすると、「なぜ正社員ではなくアルバイトとして働いていたのか?」というのはき気になるポイント。面接で聞かれた際に適切な切り返しができるように用意しておくと良いでしょう。
具体的には次のような受け答えが有効です。
・資格勉強のため時間的な余裕をつくるためアルバイトをしていた。
・自分の夢を追いかけるため期間を決めてアルバイトをしていた。
・親の介護のため時間の融通がきくアルバイトをしていた。
採用する側が納得できるような内容を事前に用意しておきましょう。
■空白期間を履歴書に書く際の注意点
アルバイト経験の記載に加えて、注意が必要なのが空白期間の記載です。採用担当者が履歴書を見た際に空白期間があった場合には必ず気になりますし、面接では十中八九聞かれるでしょう。企業側としてもせっかく採用した人がスグに辞めてしまっては困るので慎重になるポイントです。仕事をしていなかった期間にやっていたことを整理しておくだけではなく、それを応募企業でどう活かせるかまで考えておくと良いでしょう。
■空白期間のアルバイト経験を有効にPRしよう
日本では、2020年より段階的に同一労働同一賃金が導入されていくことが決まっています。(パートタイム・有期雇用労働法)同一労働同一賃金とは、同じ職場で働く正社員と非正規社員の待遇や賃金格差を無くしてくという考え方です。これにともなって、正社員とアルバイトの境界もあいまいになっていくでしょう。
「アルバイトだからPRにならない」と考えるのではなく、正社員経験であってもアルバイト経験であっても自分のキャリアにどう活かすのかを考えることが重要になってくるのです。