人工知能やIoTなどの先進技術が台頭し、驚くようなITサービスが実現し始めています。便利なITサービスを売り込んで、社会貢献をしてみたいと考える方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、IT業界の営業職について軽くおさらいしつつ、志望動機の書き方について解説していきます。IT業界の営業職に転職したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

■そもそもIT業界の営業職とは

IT業界の営業職とは、ITサービスを顧客に提供する仕事です。具体的に取り扱うサービスとしては、情報システムの開発や、ソフトウェアの導入、Webサイトの作成など多岐にわたります。

顧客から会社の課題についてヒアリングし、自社が解決できるサービスを提案し、具体的な導入に向けて売り込みを行います。

ITに関する専門知識が求められるので、システムエンジニアやプログラマーなどの経験があれば、業務でスキルや技術を活かしやすいでしょう。

IT知識を証明する資格としてITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者などもあります。IT業界の営業職を目指すのであれば、取得を検討してみるとよいでしょう。

■IT営業に転職するときの志望動機の書き方

IT業界の営業職に転職するときに避けて通れないのが、志望動機の作成です。志望動機がうまく書けないと、書類選考で落とされてしまうケースも少なくありません。志望動機の書き方のポイントを確認しておきましょう。

▷ポイント1.実績を客観的に伝える

IT営業では、顧客にサービスを売り込んでも成約につながらなければ、利益を生み出せません。そのため、成約を取るためのコミュニケーション能力が必要不可欠です。

しかし、コミュニケーション力が高いことを主観的に伝えることは誰にもできます。また、コミュニケーション能力が高くても、ITサービスの内容をわかりやすく論理的に説明できるとは限りません。その点、志望動機で成約を取れる可能性を感じ取ってもらうには、結果に勝る指標はありません。

もし前職で営業職を経験していたのであれば、取引の成約率や社内表彰制度の受賞歴など、客観的に信頼しもらえる実績を記載するようにしましょう。

▷ポイント2.抽象的な表現を使わない

「ITに関する知識があるので、貴社の役に立てると思います。」

このような一文を見た採用担当者は、ITのどの分野に詳しいのか、判断できません。抽象的な表現で具体性がないからです。

「java言語での開発経験があり、javaをベースとしたITサービスを提供している貴社に興味を持ちました。」

先ほどの一例とは違い、具体的なプログラミング言語の開発経験があることがわかり、安心してサービスの売り込みを任せられるイメージが湧いてきます。

IT営業職を目指すときは、志望動機で抽象的な表現を使わずに、具体的なスキルや経験を伝えるように意識しましょう。

▷ポイント3.他者と比較した視点を交える

一般的に、人は自分だけが特別視してもらえると嬉しく感じる生き物です。そのため、応募する企業しか持ちえない魅力を伝えることで、好印象を持ってもらえる可能性があります。

特別視している理由が明確になっていないと、離職される可能性が高いと判断されてしまいます。他社と比較して感じた会社の魅力を記載し、自分のITに関する知識やスキルが役立つことをアピールしましょう。

「貴社だからこそ」「貴社であれば」などのフレーズを交えると、特別視していることを伝えやすくなるので、ぜひ志望動機に組み込むように意識してみてください。

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■IT営業の転職に関する志望動機の例

志望動機の書き方のポイントがわかったけれど、いざ書くときに内容が浮かんでこない方もいるでしょう。

一般的な履歴書では志望動機の欄はあまり大きくありません。目安として、200文字程度で志望動機をまとめることになります。

この文字数の範囲で、IT営業の転職に関する志望動機の例を未経験者と経験者のパターンで挙げてみます。

▷パターン1.IT営業未経験者

IT企業でシステムエンジニアとして、セキュリティ系のサービスシステムの開発業務に3年間携わってきました。JavaやPython、Perlなどの開発経験があります。資格は情報セキュリティマネジメント試験を取得しており、セキュリティインシデントの分析経験もあります。セキュリティーサービスのシェアが高い貴社であれば、これまで培ったセキュリティに関する経験を活かせると思いご応募いたしました。一度面接のお時間を頂戴できれば幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

▷パターン2.IT営業経験者

IT企業でIT営業職として、ネットワーク統合監視ソフトウェアを販売してきました。昨年度は年間新規契約数で100人のIT営業職のうち1位という実績を獲得しています。前職では不要な機能を持つ監視ソフトも販売しなければならず、やりがいを持って働きづらい環境でした。無駄な機能がない貴社の監視ソフトであれば、顧客に自信を持って提供できると感じております。新規開拓力を活かして、ぜひとも貴社の製品を拡大することで貢献したく志望させていただきました。

■IT営業に関する志望動機の書き方の注意点

IT営業は、営業職やITエンジニアなど別の職種をまたぐ仕事です。その分、アピールすべきスキルや経験が多く、志望動機でも記載事項が増えてしまいがちです。

しかし、あまりにも長文の志望動機になってしまうと、採用担当者が読みづらくなり、大切な情報を見落とされてしまうリスクも高まります。

したがって、記載すべき情報を精査して、最も伝えたいことを簡潔にまとめるのがポイントです。同じ内容が重複している部分をカットしたり、実績と関連が薄い内容を削除したりするなど、文章を推敲していきましょう。

■まとめ

以上、IT営業の転職をするときに知っておきたい志望動機の書き方をご紹介しました。

IT営業の志望動機を書くときは、営業の実績やITに関する知識などを、客観的な事実をもとに伝えることが大切です。

ただ、転職する立場は未経験者や経験者に分かれるので、主軸とする内容は異なってきます。

一般的に、求人には求める人材の例が記載されているので、応募企業が求める人物像にそった志望動機を作成するように心がけましょう。