転職の面接で必ず聞かれる質問の一つが転職の理由です。前職を辞めた理由はなかなかストレートには答えにくいことが多いですよね。そのため、つい曖昧な返答になりがちです。しかし、企業側は応募者の転職理由を聞くことで、「自社で長く働いてくれそうか」「活躍できる人材か」を判断しようとしています。ここでは営業職にフォーカスして、営業職への転職でよく聞かれる質問を紹介し、特に答えにくい前職の退職理由や志望理由を聞かれたときに、どんな回答をすれば面接官を納得させられるか、例文付きで解説します!
■営業職への転職の面接でよく聞かれる内容と答え方のポイント
営業職への転職の面接では、どのようなことを聞かれるか不安になる方が多いのではないでしょうか?ここでは、営業職の面接で特に聞かれる質問を確認しておきましょう。
▷転職理由
営業職に限りませんが、転職理由は必ず聞かれる質問です。企業側としても採用した場合は、長く働いて欲しいと考えています。そのため、以前の職場をどういう理由で退職したのかを知りたいのです。
転職理由はほとんどがネガティブなものですが、そのままストレートに伝えてしまうと、会社側はあなたを不満ばかり述べて、自分で何も改善策を考えていない人と判断するでしょう。そこで本音のネガティブな内容をポジティブな目標に転換する必要があります。前職を退職する理由については、今回応募する企業への志望動機に連動させることがポイントです。特に他業種からの転職の場合は、その企業でなければならない理由と、なぜ営業職を選んだのかを答える必要があります。
営業職は、顧客に商品の魅力をいかにアピールできるかがカギとなる仕事です。そのため、転職理由についても面接官を納得させられるような説明ができると、コミュニケーション能力が高いと判断されるでしょう。筋の通った説明を行うには、伝え方を工夫することがポイントです。転職に至った状況について分かりやすく、客観的に伝えましょう。
▷営業職を志望した理由
他業種からの転職の場合、営業職を志望した理由はまず間違いなく聞かれるでしょう。ただ「興味があったから」ではなく、自分の性格や強み、これまでの経験などから引き出しましょう。実際のエピソードを交えて、営業職であれば活躍できることをアピールすることが重要です。面接官の方に共感してもらえるような志望理由をまとめておくとよいでしょう。
▷スキルや経験
営業職への転職面接では、活かせる経験やスキルについてよく質問されることがあります。この時の回答のポイントは、これまでの仕事の経験に具体性を持たせて話すと納得のいく説明ができるでしょう。加えて、経験から学んだことをどのように活かせるかまで説明できるとベストです。特に、営業未経験から営業職へ転職する場合、営業職で活かせそうな強みを伝えることが大切です。営業職を志すにあたり、アピールできるポイントを整理しておくことをおすすめします。
▷入社後の目標・キャリアプラン
転職の面接では、どんなキャリアプランを描いているか、入社したらどう活躍したいかが職種にかかわらず、よく問われます。キャリアプランとして自分が描いている目標を実現させるために転職を志し、応募企業であれば目標が叶えられると考え志望したのですから、転職理由とキャリアプランにブレがないことが重要です。なお、当然のことですが、自分の目標とするキャリアプランがスムーズに応募企業の志望動機につなげられるかをきちんと確認しておきましょう。
■営業職への転職理由の回答例
ここではパターン別に回答例を3つ作成しましたので参考にしてください。
▷事務職から営業職へ転職する
前職では5年間一般事務の仕事をしておりました。内勤の業務が大半でしたが、性格的に外交的で話好きな面があり、営業職に興味を持ち始めました。地元の企業に勤めていたこともあり、地域密着の仕事に就きたいという思いがあり、そのような中で、地元の取引先と信頼関係を築かれている御社の営業スタイルに強く惹かれました。
前職は事務職ではありますが、来社されたお客様の対応を担当しておりましたので、笑顔での挨拶や会話には自信があります。これまでも定期的に来社されるお客様との距離を縮められ、良い関係を築けたと自負しています。私のコミュニケーション力は御社においても活かせると考えています。
▷アパレルショップの販売員から営業職へ転職
前職ではアパレルショップで店長を任せていただいていました。店長として、定期的にキャンペーンを考えるなど工夫をして目標の売上達成に貢献してきました。やりがいはありましたが、アパレル業界は収入面ではある程度限界を感じております。
御社のように、売上がダイレクトに収入につながってくる営業の仕事に魅力を感じましたのが応募した理由です。前職で個人のお客様への提案経験や、店舗の目標達成に努力してきた経験を活かし、御社に貢献できると考えています。
▷システムエンジニアから営業職への転職
営業職に求められるスキルは、お客様の要望に応えることはもちろん、お客様が気づいていない潜在的なニーズを提案することも大切であると理解しています。
システムエンジニアの仕事も同じで、クライアントの要望を十分にヒアリングした上で形にし、さらにより良いものを作り出すために提案もしていく仕事です。クライアントのさまざまなニーズに応えるために、コミュニケーションを大切に仕事に取り組んできました。業種は異なりますが、これまでに培ってきた経験を営業職に活かせると考えております。
■まとめ
面接を成功させるには、事前準備が重要です。準備が十分にできなかった場合、本番で面接官から質問された際に言葉がつまってしまうことも考えられます。営業としての能力があっても、それをきちんとアピールできなければ何の意味もありません。事前の準備からプレゼンまではまさに営業職の仕事と同様です。応募先の企業に採用され、自分が活躍している姿をイメージして、転職理由など面接で聞かれそうな質問に対する答えを用意しておきましょう。