転職を考えたとき、「自分の経験を少しでも活かした転職をしたい」と思うのは当然の話です。そう考える人の背景として、キャリアの一貫性、活躍できる職場、スキルアップなどを考えるからだと思います。今回は、自分の経験を活かした転職について考えをまとめてみました。
経験を活かした転職とは?
正直なところ、20代半ば頃まででは、経験よりも「ポテンシャル」を重視することが多く、まったくの未経験でも受け入れられます。しかし、20代後半以降になると、何らかの経験を求められ、これまでの経験を活かすほうが、転職活動において評価されやすく、転職成功率も高まります。それでは営業職において経験を活かすというのはどういったことが言えるのか、考えてみましょう。
ですが、若い方であれば同業種に転職する方だけではないかと思います。どのようにすれば再現性が高く自社でも活躍できる人材だと思ってもらえるのか、ご説明させていただきます。
何を誰にどのように営業していたのかを具体的に記載する
私も多くの職務経歴書を見てきましたが、この部分をシンプルに記載する方が多いですが、個人的にはしっかり記載したほうがいいと思います。まず取り扱ってきた商材は何なのか。1種類なのか、それとも幅広い商材なのか。仕様品なのか、汎用品なのか。高額商品なのか、低額商品なのかなど。商品単価なども具体的に記載して良いかと思います。
そして、その商材をどんな業種の顧客に対して営業してきたのかも大事です。法人なのか、個人なのか。幅広い業種なのか、特定業種なのか。主要顧客の具体的な社名が記載できるのであれば記載したほうがいいでしょう。また、どれくらいの顧客を担当してきたのか、具体的に担当するなども記載してください。
次に営業スタイルです。どのような営業スタイルをしてきたのか。新規開拓営業なのか、既存営業なのか。両方経験している方であれば、割合はどれくらいなのか。新規開拓営業であれば、どのような手法で行っていたのか。テレアポであれば、架電件数はどれくらいで、アポ率はどれくらいだったのか。もちろん、自信がない場合は、あえて記載しなくても構いませんが、アピールポイントとなる可能性がある情報に関しては記載するほうがプラスになることがありますので、惜しみなく記載しましょう。
営業実績を具体的に記載する
営業職として再現性高く活躍してくれるのか、という観点で言えば、一番わかりやすいところとして、営業実績が着目されやすいでしょう。なぜなら、成果を残している人は、そのために創意工夫し、行動している人だと思うからです。特に注目されやすい項目として、直近の実績(売上や成約件数)と達成率などが挙げられます。その他、社内表彰実績なども着目されやすいので、ぜひアピールしてください。
なお、景気影響や斜陽産業に所属しているなどで、実績がちょっとアピールしにくいという場合は、対前年比実績や部内順位、トピックス的な受注事例など、アピールしやすいところを強調するのもいいかと思います。
どちらにせよ、大切なのは「客観的に実績が伝わること」です。意気込みや想いといった抽象的な表現だけでは採用担当者に伝わることはありません。具体的な数字やデータなどを記載することで、はじめて他業界の方でも実績が伝わると思っていただいていいでしょう。
自己PRを2つ~3つほどにまとめて簡潔に記載する
職務経歴書の最後に記載する自己PRですが、こちらに関しても記載しない人がいるのですが、個人的にはしっかり記載したほうがいいと思います。こちらの内容で採用担当者が見るポイントとしては、「創意工夫して仕事をしていた人なのか」という点です。だからこそ当たり障りのない自己PRではなく、自分なりに工夫して成果を残してきたエピソードを具体的に記載するほうがいいでしょう。
再現性高く、自社で活躍できる人材を見極めるという観点では、目標達成に向けて創意工夫したエピソード、顧客との信頼関係構築に関するエピソード、自己研鑽に関するエピソードなどは効果的だと思います。
内容に関してもダラダラ長く記載するのではなく、見出しを作り、本文も200文字~300文字以内に収めるほうがいいでしょう。できるだけ簡潔に記載したほうが読み手にとってもいいのですが、あまりにも内容が薄すぎると思考力が低い方だと判断される可能性がありますので、お気を付けください。