さまざまな人とコミュニケーションをとらないといけない営業職では、しっかりとお互いに信頼関係(リレーション)を築くことができるかがとても重要になります。信頼関係を築くためにはどういったことが必要なのでしょうか。どういう人なら自分は信頼できるのでしょうか。信頼関係構築力をアピールする際の職務経歴書の書き方の例と解説とともに大切なことを説明していきます。
■信頼関係構築力を自己PRする例文①:密なコミュニケーション
<例文>
「私は、誰とでも密にコミュニケーションをとることができます。営業という仕事には信頼関係を築くことがとても重要なことだと考えていますが、信頼関係を構築するためには密にコミュニケーションをとる必要があります。社内外問わず、さまざまな人とコミュニケーションをとる機会が日々多いため、特定の人だけではなく幅広い人と密にコミュニケーションをとることで、仕事が進めやすくなったり、売上を上げることができます。
密にコミュニケーションをとる上で大切にしていることは主に2つあります。1つ目はしっかり相手の意見や考えを聞くことであり、2つ目は自分の意見をちゃんと伝えることです。相手の意見を聞くだけで、自分の考えを言わなければ、ただの伝書鳩のようになってしまいますし、相手の意見を聞かずに自分の意見ばかり伝えてしまうと、独りよがりな提案になってしまいます。必ず相手の意見を聞き、自分の考えも伝えることを意識しています。」
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<解説>
単に「コミュニケーションをとることが重要です」と書かないようにしましょう。一言でコミュニケーションと言っても、いろいろなパターンや難易度があります。仲良い人とコミュニケーションがとれることは当たり前のことですが、社内外の誰とでもコミュニケーションをとることができる人は少ないので、より幅広い多くの人とコミュニケーションがとれることをアピールしましょう。必要に応じて、「いつでも自ら進んでコミュニケーションをとりにいく」「どんな人とでも態度を変えずにコミュニケーションをとることができる」「年齢・性別・文化の違いに関係なくコミュニケーションをとれる」ことなどもアピールしていくと良いでしょう。どんなことを記載するにしても、なぜ大切にしているのか、その強みを発揮するためにより意識していることがなにかを合わせて伝えるようにしましょう。
■信頼関係構築力を自己PRする例文②:相手の立場になって考える
<例文>
「私の強みは、信頼関係構築力です。さまざまな人と信頼関係を築くために意識していることは、相手の立場になって考え、求めていることを把握し、求めている以上のことをすることです。言われた通りにするだけでは、相手の期待を超えることはできないですし、より強い信頼関係を築くことはできません。相手から言われた言葉だけではなく、相手の価値観を理解した上で、その言葉の背景や想いを把握することが重要であると考えています。私は常に、どういう人なのか、今どういう状況なのか、本当に期待していること・求めていることはなんなのかを理解し、私にできることを全力で行うことでより強固な信頼関係を築くことに努めています。
今まで取引のないメーカーさんに人材紹介の営業を行い、新しく取引を開始することになりました。いかに多くの情報をもっているかが、より良い人材を紹介することにおいて重要であるにもかかわらず、最初のアポイントでは最低限の簡単な情報しかもらえず、1人でも紹介してもらえたらいいからと言われるほど全く期待されていませんでした。工数がかかるにもかかわらず取引者数を増やすことから、中途採用が上手くいっていない状況であることや、上手くいっておらず焦りがあるものの、採用以外の仕事も多く、採用になかなか時間を割くことができない状況であることを理解しました。そこで私は「できるだけお客様に工数をかけない」「結果をだす」ことを決めました。お客様の工数削減のため、「自分でできること」と「どうしてもお客様にやってもらわないといけないこと」を分類し、本来お客様にやってもらうことであっても、自分でできることは代わりに行うことを徹底しました。結果を出すための肝となる情報量についても、WEBや社内ツールなどを駆使し、できる限りの情報を収集した上で何から何まで聞くのではなく、採用に至るまでに必要な情報を、なぜその情報が必要なのかという理由と共にヒアリングしました。その結果、最初のアポイントから半年間で、7番手からNo.1エージェントに上り詰めることができ、一番大切なパートナーである旨の言葉をいただくことができました。」
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<解説>
なぜ大切にしているのかを説明するにあたり、その力がなかった場合どのような状況になるかを伝えることも有効です。上記でいくと、「相手のことをより理解しようとせずに言われたことだけをやった場合、相手の期待に応えることはできないですし、信頼関係を構築することはできない」ことを記載することで、だから相手のことをしっかりと理解することが重要なんだと説得力をもたせることができます。
状況→行動→結果の順番で実際の事例を記載することで、よりアピールすることができます。だらだらと書くことはダメですが、まとめすぎても自分の特徴や頑張りが伝わらないため、適度な分量で詳細を伝えることが大切です。結果については数字などを用いることで、より信ぴょう性を持たせることができます。
■信頼関係構築力を自己PRする例文③:熱意をもって周りを巻き込む
<例文>
「私は、周りにいる多くの人を巻き込みながら仕事を進めることができます。自分一人で進められる仕事はほとんどありません。必ず誰かと協力しながら仕事を進めていくことになります。自分と特に仲の良い一部の人たちだけではなく、周りにいる多くの人に協力してもらいながら、顧客の期待に応えるサービスを提供しています。周りを巻き込むにあたり、一番意識していることは熱意をもって取り組むことです。「どうしても○○様(顧客名)の期待に応えたいと思っており、そのためには○○さんの力が必要なんです。一緒に○○様の課題を解決してほしいです。」と自分の想い、どういうゴールを目指しているのか、そのゴールのために必要であることを熱意をもって伝えることが大切だと考えています。」
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<解説>
「私は熱意をもっています」だけ記載しても、アピールにはなりません。文章だけで人物像をイメージしてもらえると、会ってみたいと思ってもらえる可能性は高いです。イメージしてもらいやすくするために、普段どのように熱意を伝えているのか、どのように周りを巻き込んでいるのかがわかるように、具体的な言葉を用いると良いでしょう。上記の例文では、ゴール=顧客の期待に応える・課題解決としており、信頼関係構築力だけではなく顧客志向である点もアピールしています。