IT業界をはじめとし、ベンチャー企業の隆盛も著しくなり、ベンチャー企業を転職先とする人も増えています。ここでは、ベンチャー企業の定義、ベンチャー企業で働くメリット、デメリットについてお伝えしていきます。

 

ベンチャー企業とは?

ベンチャー企業とは、英語のVenture(冒険)を語源とする日本で生まれた言葉であり、法的な定義はありません。一般的なイメージとしては「設立年数が少ない」「少数精鋭」「成長に勢いがある」「新たなジャンルを切り開く」といったキーワードが見受けられます。つまり、前例のない新たな試みにチャレンジする新しい企業=ベンチャー企業といえます。ロボットやAIといった新たな技術の発展や将来性の高さからベンチャー企業の業界内訳は自ずとIT業界やIT技術を駆使した事業であるケースが多いのです。

また、最近ではメガベンチャーという規模拡大したベンチャー企業も存在し始めています。ベンチャー企業の体質を維持しつつ、上場を果たし社員規模を数千人に伸ばしている会社を指し示す傾向にあります。

 

ベンチャー企業で働くメリット

    成長の機会が多い

    多くのベンチャー企業は人材不足であるため、一つの職種だけではなくいくつもの業務を兼務するケースが多くなります。そのため、チャレンジしたい業務があれば任せてもらえる可能性が高く、独学で学んだ知識を活かすチャンスにも恵まれやすいのです。環境が整わない中で日々前例のない事象に頭をフル回転で挑むので、思考力やピンチを乗り越える土壇場力も身に付き、ビジネスパーソンとしての能力を大幅にアップさせることもできます。

    自分の働き=会社の成長という実感を持てる

    人数が少ないため、一人ひとりの責任と裁量も大きく、自分の成果がダイレクトに経営にリンクします。そのため、自分が成長した分だけ会社の利益になるところも目に見えるので、やりがいを得やすく成長も実感しやすい点は魅力といえます。

    新しいことに積極的

    ベンチャー企業は日々生き抜くために情報感度が高く、最先端の技術や便利なツールにもアンテナが立っている企業が多くあります。そのため、良いと思うものの導入も早く、トライ&エラーを繰り返し自社にベストな手法を見出していく傾向にあります。

    また、ベンチャー企業はリモートワークやセミコミット(副業、週2,3勤務等)といった働き方の自由度も高く、チャットや便利なITツールで業務効率化を図っている企業も多いため、手当等では大手に敵わなくても、働き方の自由度や満足度では優位に立つことも多々あります。

    優秀な人材が多い

    ベンチャーはその業界で名の知れた人が起業して作った会社であったり経営層が大手出身者であることも多く、魅力的な経営者に出会える確率も高いのです。社員数もそこまで多くはないため、経営層とともに仕事をする機会も多く、学びの場も多くある点はアドバンテージといえます。

    また、企業体力が大手ほどないため、基本中途採用にて人材をまかないます。そのため、能力の優れた社員に厳選して採用するので、スキルフルかつポテンシャルを秘めた社員と切磋琢磨し能力を高めていくことができます。

     

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    ベンチャー企業で働くデメリット

      先行きが不安定、変化がめまぐるしい

      新たな試みを積極的に試しているため、前例がなく、想定外の事態が起きることも少なくありません。コンプガチャ問題、キュレーションメディア問題等は新たな試みをしたからこそ起きた問題であり、こういった予期せぬ事態によって会社の進退を左右されかねない点はリスクがあります。日々生き抜くことに必死となり精神が疲弊してしまうかもしれません。

      また、ベンチャー企業は市場の変化に対応し、常に変革していかなくては生き残りが厳しいため日常的に変化を強いられます。変化が苦手な人やルーティン業務が好きな人にとっては苦痛を強いられます。

      社内体制が整っていない、変化が多い

      少人数のベンチャー企業にはそもそも人事やバックオフィス系の職種の人間がいないため、社内制度や給与体系も決まっていない企業もあります。創世期に入社をした場合、正当な評価基準もなく、経営状況によっては自分の希望給与を下回ってしまうこともあります。

      経営が軌道に乗り、社員数も数十人規模になっていけば順次社内制度も整備されていくため、創世期のベンチャーで働く場合は社内体制が整備されていない点を念頭に置かなければ入社後の不満となるため注意が必要です。

      大手ほどのネームバリューはない

      ユニークな業界やニッチな領域であればその分野のパイオニアとなり、業界をリードしていくこともできますが、すでに成熟した業界のベンチャーの場合、ネームバリューがないため新規開拓が難しくなります。すでに大手がシェアを占めているため、営業成績を上げるためには並大抵ならぬ努力や工夫が必要となります。

      責任と裁量があるため労働時間も長い

      創業期のベンチャーは経営が黒字化するまでは予断を許さないため、早く収支を安定させるために社員のマンパワーでなんとか事業の成長をまかなおうとします。社員の業務範囲と責任も多くなるため、自然と残業は多く、不夜城となる会社もよく見かけます。仕事大好き人間や体力のある若手なら喜んで働く人もいますが、家庭やプライベートの事情がある方には長時間労働が難しいため不向きといえます。