「転職したいけれど、特にやりたいことがない」、「でも今の仕事は辞めたい」、「やりたいことがないと転職はできないのか」などの悩みや疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。特に仕事に慣れてくると余裕が出てくる分、こういった漠然とした悩みを抱くようになってきます。

この記事では、「なぜやりたいことが見つからないのか」、「本当にやりたいことがないと転職はできないのか」、「そもそもやりたいことが見つからないときにどうすればいいのか」という疑問に対してお答えしていきます。上記のようなことで悩んでいるなら、ぜひ参考にしてみてください。

 

■やりたいことが見つからないのはなぜ?その理由を解説

そもそもやりたいことが見つからないのはなぜなのか?その理由から解説していきます。大まかに3つのタイプに分かれていますので、自分がどれに当てはまるか考えてみてください。

 

◯自信喪失タイプ

1つ目は自信喪失タイプです。このタイプは親や友人、先輩などから「社会人になったらやりたいことは諦めるもの」と言われている、社会人生活を続ける中で、「やりたいことよりもやるべきことを優先するのが普通」などと思い込んでいる傾向にあります。

本来は自分のやりたいことがあったにも関わらず、周りの意見や社会人生活での流れに押されて、「やりたいことをやる」自信を喪失してしまっているタイプです。下記のようなことに当てはまる人に多いタイプでしょう。

・やりたいことと現実の差が大きく、諦めなければならないと思っている

・やりたいことを人に否定されたことがある

 

◯長期目標がない(見失った)タイプ

2つ目は長期目標がもともとない、あるいは見失ってしまったタイプです。このタイプは、仕事をする中で自分のやりたいことに蓋をしてきてしまった、もしくは労働環境や精神的に余裕がなく、自分のやりたいことに向き合う時間が取れていないなどが特徴です。

・入社当時はあったのに、日々に追われていつの間にか見失ってしまった

・自己分析をしばらくしていない

・今の仕事をとりあえず辞めたい

仕事をしていると目の前のことに集中する必要があるため、つい長期的な目標を忘れてしまいがちです。短期的な目標は仕事に関連しているため忘れませんが、長期的な目標は自分で仕事に絡めて考えなければ忘れてしまうもの。

仕事が一人前にできるようになるまでは明確な目標がありますが、その時期を過ぎると自分で目標設定を行わなければなりません。また、できることもやりたいことも変わってくる時期に自己分析をしていないため、「自分が何ができて何ができないのか」、「◯◯ができるならこういった仕事にも派生できる」などのことを考えつくこともなく時間が過ぎていくのです。

また、少し事情は違いますが会社の労働環境が悪く、心身共に余裕がなくなって「今の仕事をとりあえず辞めたい」という場合も、時間が取れていないという意味では一緒のタイプといえるでしょう。

 

◯一点突破タイプ

3つ目は、一点突破タイプです。例えば新卒で就職した会社のことしか知らず、今の仕事以外の職業をあまり知らないため、やりたいことが出てこないなどの特徴を持っています。友人も同様の仕事を行っている、職場以外の人とで仕事の話をしたことがないなど、交友関係にバリエーションがない場合もこの状態になりえます。

 

このように大きく分けて3タイプの人は、上記のような理由でやりたいことが見つからない状態になるケースも多いでしょう。

 

■やりたいことが見つからないと転職は難しいのか

では次に、やりたいことが見つからないと転職は難しいのかという疑問にお答えしていきます。結論から申し上げると、そんなことはないというのが結論です。細かく言うと、書類や面接で伝える志望動機には、やりたいことを絡める必要があるため、その時点では必要になるというのが答えです。

やりたいとは思っていなくても、それらしい内容を伝えて面接を突破するという方法もありますが、本来やりたくないことであれば、長続きしません。企業にとっても自分にとってもマイナスなキャリアとなりますので、それまでには見つけるようにしましょう。

具体的な見つけ方については、最後の章でご紹介します。

 

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■やりたいことを見つける5つの方法

どうしてもやりたいことが見つけられない方のために、やりたいことを見つける5つの方法をご紹介します。いくつか方法がありますので、自分に合う方法を試してみてください。

 

1.「何を変えたいのか」を突き詰めて考える

まずは、転職をしたいと思った理由を突き詰めて考えるのがおすすめです。転職をしてあなたは何を変えたいのでしょうか?労働環境・給与・待遇・職種・業種・人間関係などさまざまな理由が挙がってくるはずです。

すべて自分の思い通りにすることは自分が会社のルールを作っていない限り難しいため、1つだけに絞ってみてください。「これがあればすぐ転職したい」と思うものはなんでしょうか。改めて考えてみると意外と絞りきれていないことが多いもの。やりたいことが見つからないときだけでなく、転職活動を始める前には考えておくことをおすすめします。

 

2.将来どうなりたいかを具体的に描き、逆算する

やりたいことが見つからないときは、自分が理想を考えることを辞めている場合が多いです。現時点から考え始めても、やりたいことが見つからないことも多いため、60代の頃に自分がどういった暮らし・家庭・仕事を持っていたいかを考えてみてください。

場所や家の広さ、誰といるのか、それにはどのくらいお金がかかりそうなのか、仕事は何をしてどのくらいの勤務頻度で働きたいのかなどを具体的に描いてみるのです。そこから逆算をしていくと、「いつまでにどうなっておかなければ間に合わない」というステップが見えてきます。

そうすれば次に得るべきスキルが具体的にわかり、転職先の目星をつけられるようになるはずです。

 

3.自己分析で改めて「好き・嫌い」「得意・不得意」を見直す

就活のときにやったきり、あまり実施していない人も多い自己分析。やりたいことが見つからない人は自分の「軸」を見つけるためにも、行うことをおすすめします。就職前にはどのような将来を目指していたのか、実際に就職してからは何ができるようになったのか、できるようになったことを踏まえて今後はどんなことにチャレンジしてみたいのか、好きなもの嫌いなものは何か。

自分の好き・嫌いや得意・不得意などを改めて把握することで、自分がどんな風に将来を進んでいきたいと考えているのかの判断を下しやすくなります。特に「得意」を伸ばすか、「好き」を突き詰めるかの2軸は自己分析をしなければ選べない軸のため、やりたいことを見つけるためにはとても重要です。

好きで得意なことがあれば特に迷う必要はありませんが、好き・得意の中には、好きだけれどあまり得意ではないこと、得意だけれどあまり好きではないことも含まれています。自分がどっちを選ぶかを決めておかないで転職先を決めてしまうと、後悔することも考えられるため、ぜひ事前の自己分析で「好き・嫌い」「得意・不得意」を見直しておきましょう。

 

4.とりあえず転職活動を始めてみる

やりたいことが見つからないなら、とりあえず転職活動を始めてみるのもおすすめです。先程やりたいことが見つからない理由でもご紹介しましたが、やりたいことは自分の知っている範囲でしか出てこないため、自分の知っている領域が狭いことで見つからない場合もあります。

転職活動を始めればたくさんの求人情報に触れ、説明会などに参加するなど知らない領域を強制的に広げることができます。その情報を取得する中で、自分が気になるものを選んでいくなどの方法をとれば、あまり負担をかけずにやりたいこと探しを開始できるでしょう。

 

5.転職エージェントでサポートを受ける

最後の方法は、転職エージェントでサポートを受けること。自己分析をしても自分を客観視しきれないという人もいるでしょう。そういう場合は転職エージェントで自分を客観視してもらった結果を教えてもらうのがおすすめです。自分では気が付かなかった視点の意見をもらえますし、「面接官からはこう見えるのかも」という視点を知ると転職活動にも役立ちます。

 

■まとめ

やりたいことが見つからない人のために、なぜやりたいことが見つからないのか、やりたいことが見つからないと転職はできないのか、やりたいことを見つけるためにはどうすればいいのかの3つをご紹介しました。

やりたいことが見つからず、転職にも踏み出せないという状況ならぜひ今回ご紹介した理由や方法を参考に実践して自分のやりたいことを発見してみてください。