最近、副業している人が増えてきたって聞くけど、実際にどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?副業をすることのメリット・デメリットと注意点をご紹介します。
副業とは本業以外で収入を得ることであり、収入源を増やせたり、いろいろなスキルや経験を積むことができる点はメリットですが、時間も体力も使うため、本業に支障をきたしてしまう可能性があるというデメリットもあります。どういう仕事を自分が求めているか・どういう仕事が向いているかを知るためにも、まずは手軽に始めてみることをオススメします。
■そもそも「副業」ってなに?
副業に関する明確な定義はありません。一般的に用いられている意味は、「本業以外で副収入を得ること」です。副収入の獲得手段に決まりはなく、自宅での内職・株式投資・転売やせどり・ライティングやイラスト作成など幅広くあります。
副業と似ているように思うものに「兼業」と「複業」があります。それぞれどのような違いがあるのかを説明します。
<兼業とは>
兼業とは、本業とは別に事業を行うことを言います。例えば、会社員をしながら、農業経営を行うなどです。本格的に事業を行うという点で、副業とは異なります。
<複業とは>
副業と同様、複業にも明確な定義はありません。副業は、本業とは別に副収入を得ることを言いますが、あくまでもサブのような存在です。メインである本業と比べると、費やす時間・労力や得られる金額が少ないです。副業を辞めても特に問題にならない程度ですが、本業と比べても時間や金額がそこまで変わらず、どちらがメインかわからないくらいのときに複業と呼びます。
副業・兼業・複業には明確な定義が存在しておらず、境目はグレーゾーンになります。そのため、副業・兼業・複業はほぼ同じ意味として使われることが多いです。
■副業のメリット
<メリット①:本業以外の収入源をGETできる>
副業を行う一番のメリットは、本業とは別の収入を得られるところではないでしょうか。得られる金額は、どれくらいの時間と労力をかけられるのか、どれくらいのスキルをもっているのか、どういう副業を行うのか、などによって大きく異なります。「旅行に行きたい」「ほしいものを買いたい」「生活水準を上げたい」などのように、本業以外の収入源がほしいと考える理由はさまざまありますが、本業だけで求める金額を得ることが難しい場合も多いため、副業を行うことでそれらの想いを叶えることができます。より多くの収入を得ることで、ほしいものが買えたり、お金に関する悩みが軽減されるため、心の余裕をもつこともできます。
<メリット②:スキルを習得し、本業に活かすことができる>
いろいろなジャンルの副業があるため、本業をしながらスキルアップでき、本業に活かすこともできます。本業を活かすことができる副業を選択する人も多いですが、本業のためのスキルアップとして副業を行う人もいます。例えば、本業が営業職の人が、販促のためのお店のPOPやポスターを作る副業を行うとします。副業では、どういうデザインや色にすれば購買意欲を高めることができるのか、などの知識を身につけることができるだけではなく、ワードやパワーポイント(、場合によってはイラストレーターやフォトショップ)などのスキルアップにつながります。その知識・経験・スキルを営業での提案資料や社内のプレゼン資料の作成に活かすことができます。
<メリット③:手軽に始めることができ、将来へのステップアップができる>
副業のレベルはバラバラですが、手軽に始めることができる点もメリットになります。「将来○○な仕事に就きたいな」と考えているとしても、実際にやってみないとわからないところも多いですが、いろいろなリスクがあるためなかなかすぐに転職することはできません。本当に自分にあった仕事なのかどうか、自分が求めている仕事なのかどうかを、本業を辞めることなく副業で試すことができる点もメリットになります。好きなことでお金を稼ぎたいと考える人も多いですが、お金を得ることができるのかを副業で判断することもできます。将来のステップアップや将来どのような仕事に就く方が良いのかを、副業をすることで選択できると良いでしょう。
■副業のデメリット
<デメリット①:本業に支障をきたす場合がある>
副業のデメリットとして一番考えられるポイントは、本業に支障をきたす可能性があるところです。本業ほど時間や労力を使うわけではないですが、本業にプラスαになるためどうしても疲れてしまいます。納期が決められていることも多いため、場合によっては本業よりも副業の方が緊急度が高まるときがあります。また、平日は本業をし土日に副業を行う人もいますが、そうすると心身を休める時間が少なくなるため、本業に影響を及ぼすこともあります。あくまでも本業がメインになりますので、時間面・体力面・精神面を考慮し、無理のない程度に副業を進めていくと良いでしょう。
<デメリット②:楽になるまでに時間がかかる>
数万程度ならすぐに稼げそうと思っている人もいるかもしれませんが、思っているよりも稼ぐまでに時間がかかります。本業に影響しないレベルの時間や工数で、求めるくらいの金額を稼ごうと思うと予想以上に時間がかかります。どんな副業をするのかによっても大きく変わってきますが、それなりに楽に稼げるようになるまで1年以上もかかる場合があります。そのため、やり始めてすぐに辞めてしまう人が多いです。
<デメリット③:所得税の負担が増えてしまう>
収入が増えるというメリットはありますが、その分所得税が増えてしまうことにつながります。年間20万円以上稼いだ場合は、確定申告の対象にもなります。
■副業をする上での注意点
<注意点①:就業規則を確認する>
副業を始める前に必ず本業の会社の就業規則を確認しましょう。副業する人が増えているとはいえ、まだまだ制度が整っていない会社も多くあるため、就業規則に副業禁止の記載がある場合があります。就業規則を確認せず、禁止だとは知らずに副業を始めてしまったことで、即座に副業を辞めないといけなかったり、罰則であったり、最悪の場合は解雇になります。
<注意点②:年末調整・源泉徴収票・確定申告に注意>
年末調整とは1年間の所得税を計算するために行うものであり、1か所でしか行うことができません。2か所以上の会社で勤務している場合は、一般的に一番収入が多いところで年末調整を行います。源泉徴収票については、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しない場合には、副業の勤務先を乙欄で処理してもらう必要があります。また、副業の収入が年間20万円を超える場合は、確定申告を行うことが必須になります。
<注意点③:本業の勤務先に副業がバレるパターン>
社会人としてバレなければいいと考えるのではなく、就業規則に沿って仕事を進めるべきであるとは思いますが、勤務先に副業していることがバレてしまうパターン5つを説明します。
1、疲労や時間的制約により、本業に支障をきたすとき
2、誰かしらに本業しているところを見られるとき
3、内部情報を漏らしたことなどによるトラブルが発生するとき
4、住民税が本業の給与以上になっているとき
5、スケジュールミスにより、同じ時間に仕事を入れてしまいリスケジュールするとき
<注意点④:周りにはあまり言わない方がいい>
副業を行う場合は、周りの人には言わない方がベターです。副業OKの流れになってはきていますが、まだまだ主流ではないですし、副業を快く思わない人もいます。どこから情報が広まるかはわからないため、極力周りの人には伏せておくことをオススメします。
■まとめ
副業にはさまざまなメリットとデメリットがあります。簡単に誰でも稼げるイメージがあるかもしれませんが、実際はそんなに甘くないです。誰でもできるようなものは単価が低いですし、単価が高いものはそれ相応のスキルが必要です。興味がある仕事がある場合は、まずは副業で試してみると良いでしょう。あくまでも副業はメインである本業のサブになりますので、本業に極力影響が出ないレベルで行いましょう。