営業職として転職を考えたとき、自分のこれまでの経験を職務経歴書でどこまで記載すればいいのか、何がアピールとなるのか、わからないものですよね。行きたい会社があったとき、書類選考で失敗したくないと考えるのは、誰しもが思うことです。
また、職務経歴書は書類選考だけに使われるものではありません。その後の面接においても効果を発揮する大事なツールです。営業を経験した人ならご理解いただけると思いますが、商談シーンにおける「営業ツール」と同じようなものです。
営業ツールは、あなたのプレゼンテーションをより効果的なものにしてくれます。また、相手との会話のきっかけも作ってくれます。
面接は自分という商材を売る営業と同じようなものだと考えてください。そのように考えるのであれば、職務経歴書という自分という商材を説明する営業ツールの大切さを理解していただけるでしょう。
ここでは、その自分を売る営業ツール「職務経歴書」をどのように書くべきか、その極意に触れていきたいと思います。

 

採用担当者が営業経験者のどこを見ているのか?

まず、採用担当者が営業職を採用するうえで見ているポイントは、「再現性高く、自社で活躍できる人材なのか」を見極めています。ここで大事なのは、「再現性の高さ」という点にあります。同じ商材かつ顧客に対して成果を残した方のほうが内定率が高まるのは、こうした背景があるからです。

ですが、若い方であれば同業種に転職する方だけではないかと思います。どのようにすれば再現性が高く自社でも活躍できる人材だと思ってもらえるのか、ご説明させていただきます。

 

何を誰にどのように営業していたのかを具体的に記載する

私も多くの職務経歴書を見てきましたが、この部分をシンプルに記載する方が多いですが、個人的にはしっかり記載したほうがいいと思います。まず取り扱ってきた商材は何なのか。1種類なのか、それとも幅広い商材なのか。仕様品なのか、汎用品なのか。高額商品なのか、低額商品なのかなど。商品単価なども具体的に記載して良いかと思います。

そして、その商材をどんな業種の顧客に対して営業してきたのかも大事です。法人なのか、個人なのか。幅広い業種なのか、特定業種なのか。主要顧客の具体的な社名が記載できるのであれば記載したほうがいいでしょう。また、どれくらいの顧客を担当してきたのか、具体的に担当するなども記載してください。

次に営業スタイルです。どのような営業スタイルをしてきたのか。新規開拓営業なのか、既存営業なのか。両方経験している方であれば、割合はどれくらいなのか。新規開拓営業であれば、どのような手法で行っていたのか。テレアポであれば、架電件数はどれくらいで、アポ率はどれくらいだったのか。もちろん、自信がない場合は、あえて記載しなくても構いませんが、アピールポイントとなる可能性がある情報に関しては記載するほうがプラスになることがありますので、惜しみなく記載しましょう。

転職の悩み・疑問はプロに相談
自分で求人を探す(無料)
あなたの希望にマッチした営業求人を探すことができます!
エージェントに相談する(無料)
営業職に精通したキャリアコンサルタントがあなたの転職をサポートします!

営業実績を具体的に記載する

営業職として再現性高く活躍してくれるのか、という観点で言えば、一番わかりやすいところとして、営業実績が着目されやすいでしょう。なぜなら、成果を残している人は、そのために創意工夫し、行動している人だと思うからです。特に注目されやすい項目として、直近の実績(売上や成約件数)と達成率などが挙げられます。その他、社内表彰実績なども着目されやすいので、ぜひアピールしてください。

なお、景気影響や斜陽産業に所属しているなどで、実績がちょっとアピールしにくいという場合は、対前年比実績や部内順位、トピックス的な受注事例など、アピールしやすいところを強調するのもいいかと思います。

どちらにせよ、大切なのは「客観的に実績が伝わること」です。意気込みや想いといった抽象的な表現だけでは採用担当者に伝わることはありません。具体的な数字やデータなどを記載することで、はじめて他業界の方でも実績が伝わると思っていただいていいでしょう。

 

自己PRを2つ~3つほどにまとめて簡潔に記載する

職務経歴書の最後に記載する自己PRですが、こちらに関しても記載しない人がいるのですが、個人的にはしっかり記載したほうがいいと思います。こちらの内容で採用担当者が見るポイントとしては、「創意工夫して仕事をしていた人なのか」という点です。だからこそ当たり障りのない自己PRではなく、自分なりに工夫して成果を残してきたエピソードを具体的に記載するほうがいいでしょう。

再現性高く、自社で活躍できる人材を見極めるという観点では、目標達成に向けて創意工夫したエピソード、顧客との信頼関係構築に関するエピソード、自己研鑽に関するエピソードなどは効果的だと思います。

内容に関してもダラダラ長く記載するのではなく、見出しを作り、本文も200文字~300文字以内に収めるほうがいいでしょう。できるだけ簡潔に記載したほうが読み手にとってもいいのですが、あまりにも内容が薄すぎると思考力が低い方だと判断される可能性がありますので、お気を付けください。