「職場の人間関係に馴染めなくて、入社3年で転職することにしたけれど、営業の仕事は楽しかった」「次のステップは高い給与を狙いたい。そう考えるとやっぱり営業職を目指すべき?」「友達の話を聞いていると、同じ営業職なのに働き方がぜんぜん違う。自分に向いているのはどんなタイプなんだろう?」

若手転職希望の方が迷いがちなことのひとつに、「営業を募集している会社はいっぱいあるけど、どうやって絞り込んだらいいのかな?」という「営業職への知識不足」があります。

企業選びをするときは、「営業」という職種名だけで判断してはいけません!

ひとくちに「営業」と言っても、その仕事内容は千差万別です。もちろん、それによって求められる能力やキャリア、必要な知識も異なります。

自分に合った「営業職」にたどり着くためのヒントとなるのが、営業職の種類わけの知識。世の中にある「営業の種類」を分別するキーワードをまとめてご紹介します!

 

「誰がお客様になるのか」で分ける

まずはじめは、「顧客」で分ける方法です。「誰が相手でも、結局人でしょう?」という考え方もありますが、

「はじめての人とぱっと親しくなって、1時間でクロージングまで持って行く」「時間をかけて何度も打ち合わせをし、1年に一度、大がかりなプレゼンテーションを行って数億の契約を取り付ける」

この2種類のお仕事に必要な能力は同じではありません。誰を顧客にするかで、どんな能力が求められるか変わってきます。「誰に売るか?」は仕事内容に大きく影響するのです。

法人営業と個人営業

学生時代の就活でも聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

・「法人営業」…セールスの対象が法人。このような会社をBtoB企業と言う。
株式会社だけでなく、公共団体や特殊法人も含めて、組織対組織のお取引をします。

例:素材メーカー、工作機械メーカー、半導体商社、教科書販売の出版社など一般消費者が購入しない商材を扱っている会社の営業職は、すべて「法人営業」になります。

・「個人営業」…セールスの対象が個人(一般消費者)。BtoC企業は一般的にはこちらに含まれる
絶対に「個人営業しかない業種」は案外少ないのですが、「植毛」「エステ」業界などがあてはまりますね。

カーディーラー(車の専門商社)は個人営業のイメージが強いように思えますが、ディーラーによっては法人向けセールスのほうが、取扱高が多かったりするケースも珍しくありません。逆に、「法人営業」のイメージの強い銀行でも、最近はリテール営業(小売営業)として、個人のお客様への資産運用商品セールスに力を入れています。

業種で分けられるジャンルと、分けられないジャンルがあることに注意です。

新規開拓営業とルート営業

・新規開拓営業…新規取引先を開拓することを中心とした営業スタイルのこと。
仕事のほぼすべてが新規開拓営業、という業種の代表的な例は住宅メーカーです。

・ルート営業…あらかじめ決められた「ルート」を順番に回るように、既存顧客を回って契約を継続して得ることを中心とした営業スタイルのこと。
自動車部品メーカーなどが挙げられます。

例で挙げたような、「どちらか一方のスタイルにしか取り組まない」という企業よりも、割合は会社によってかわりますが「一人の営業マンがどちらも担当する」という会社の方が一般的です。会社によっては「新入社員は全員新規開拓から取り組むが、自分の顧客が増えてきたら、自然にルートセールスだけになる」というような場合もあるでしょう。

「ルート営業だけの方が楽そう…」と言うイメージをお持ちの方も多いのですが、顧客を拡げられないという意味で、「売り上げの落ち込みがあったとき、リカバーしようがない」「たまたま気の合わない担当者になってしまっても、関係を切ることができない」というデメリットもあります。

 

「どこで営業するか」で分ける

営業をする「場所」で分けるという考え方もあります。

・外勤営業…「外回り」と言われるような、客先に出向いて商談をするスタイルです。

・内勤営業…お客様に来社頂いたり、電話やメールなどでのみ受注を受けるスタイルです。旅行代理店・保険代理店などの「カウンター営業」と呼ばれるスタイルもこちらに含みます。お客様からの受注を電話で受け付けるテレフォンオペレーターや人材コーディネーターなども「内勤の営業職」と言えるでしょう。

顧客に出向いてもらう内勤営業の方が、「そもそも興味があるお客様」をお相手することが多いため成約率が高くなるというメリットもあれば、常にお客様や同僚に囲まれているので、気が抜ける瞬間がないと感じる人もいます。

営業のタイプは、「一般的にはどちらがいいのでしょうか?」という視点では決められません。あくまでも、あなた自身がどのような環境を好むか、向いているかで考える必要があります。

 

業界・仕事内容に特化した営業職の名前

これまでご紹介した「営業の分類方法」以外にも、一部の業界や仕事内容を表す表現があります。

医薬営業職(MR)

MR(Medical Representative)…医薬情報担当者の略。営業としての役割を担います。この、製薬業界の営業職のことを特別にMRと呼びます。主に病院や診療所などの医療機関を顧客として、医薬効果や使用方法などの製品情報を提供する仕事です。その仕事の専門性と責任の大きさから、MRになるためには認定試験を受け資格取得しなければなりません。

セールスエンジニア(技術営業職)

セールスエンジニア(技術職営業)…技術的な知識を持った営業担当者のことです。主にIT業界・電機製品や機械関連業界で活躍します。技術者としてキャリアを積んだ方のキャリアアップの職種として、募集されることもあります。

代理店営業職

一般的に「営業」と言えば、最終的に商品を購入するお客様と直接やり取りをする仕事ですが、代理店営業は、自社の商品・サービスを扱ってくれる「販売代理店」となる企業・個人を探し、交渉・契約を行う仕事です。契約の締結後は、継続して販売活動の支援を行います。損害保険・生命保険業界に多く求められるスタイルの営業です。

 

「企画営業」「提案営業」「ソリューション営業」「コンサルティング営業」とは?

最後にご紹介するのが、「企画営業」「提案営業」「ソリューション営業」「コンサルティング営業」という営業手法を表す営業職の名前です。これらは、名前は異なりますが正式な定義があるわけではありません。どの名称の営業も同じように「顧客によって、自社商品をカスタマイズして販売したり、膨大な商品点数のなかから何を組み合わせて提案するかの裁量が営業に一任されている」という仕事スタイルのことを指すケースが一般的です。

同じ「コンサルティング営業」と名前の付いた求人でも、「顧客の経営相談を受け、今後の事業展開や会社組織変更への提言をすることでフィーを受け取る」という「経営コンサルタント」としての働きがメインの会社もあれば、「10種類の商品のなかで、お客様のご要望に合わせた1種類をお勧めして売る」という、一般的な営業では?という働きに,「コンサルティング営業」の名前を付けて募集する会社もあります。

仕事をはじめてから「想定していた仕事内容と大きく違って、しかも自分のやりたくないことだった」ということにならないように、きちんと仕事理解をするのがなによりも大切です。

「営業なんてどこでも同じ」と、どんな職場でもセールス結果を出せる人はほんの一握りです。もちろん、「営業のプロ」を目指してさまざまなスタイルにチャレンジすることも可能ですが、「長く安定して勤められる会社を選びたい」という方なら、しっかり営業スタイルを把握してから企業選びをしてくださいね。

「自分では、何が向いているのか判断できない…」という方は、これまでの豊富な事例に基づいてのアドバイスも行なっていますので、どうぞ気軽にご相談ください!