転職をしようと考えた時に気になるのが、転職面接でよく聞かれる質問。「転職面接は緊張するからせめて先に質問と回答例を知っておきたい」「質問・回答例を参考に対策したい」という人も多いことでしょう。

そこで今回は、転職面接でよく聞かれる質問と回答例をまとめてご紹介します。自分の実力が出せるように、ぜひ参考にしてみてください。

 

転職で一番の難関となる面接

転職活動で書類は楽に通過するものの、面接突破に悩む人は多いはず。転職の面接でも2~3回程度は面接を行うこともあり、その度に難易度が上がっていきます。特に一次面接と比べて二次面接の難易度が急に上昇したと感じる人もいるのではないでしょうか。

なぜ書類と比べて難しいかというと、書類とは違って深掘りした質問が飛んでくるからです。志望動機を伝えた後に「どうしてうちの会社でなくてはいけないんですか?」という質問が来る場合もあるでしょう。あるいは転職理由を伝えた時に「それは現職でなぜ出来なかったのですか?」など、自分の考えがまとまっていないとうまくアピールを絡めて回答するのが難しいケースもあります。

書類の場合は考える時間がたっぷりあり、まとめてからアウトプットできますが面接では瞬時に回答する必要があるため、難易度が一気に上がるのです。また、答えるだけでなくその答えで合否が変わると考えると、より緊張してしまって実力が出せない人もいるでしょう。

ではどんなところに気をつければいいのか、ご紹介していきます。

 

どこに気をつけるべきなのか

特に面接の場合は自分の言葉で語っているか、論理が破綻していないかなどをチェックされるため、それらの準備を行っておくことがとても重要です。

 

・自分の言葉で語れているか

よくある転職マニュアル本の内容を、そのまま話してしまう転職希望者もいます。もちろん準備をすることは大事ですが、自分が「なぜそう思ったのか」という理由や「その時の体験・エピソード」などを交えて話さないと、どういう考えや経験を持った人なのかを理解してもらえません。

マニュアル本のような回答をしてしまうと、面接官側としては「転職希望者が本当に思っていることなのか」を疑ってしまいます。転職者が本当に思っていなければ、良いパフォーマンスを発揮してくれない可能性もありますし、短い年数で退職されてしまい教育コストだけかかって意味がない採用になるかもしれません。

企業側も求める人物像に合致した人材を採らなければ、せっかくの採用活動が無駄になってしまいます。企業側にそう感じさせないためにも、きちんと自分の経験や考えを交えて自分の言葉で話すようにしましょう。

 

・論理が破綻していないか

志望動機で言っている内容と他社の選考状況の内容が合致しないなど、準備不足で面接中に論理が破綻してしまうケースはよくあります。そうなるとどこかで嘘を伝えていることになるので、一気にあなたの信用が落ちてしまいます。

別の項目であっても、すべてが同じ理由につながるように準備をしておきましょう。また、同じ質問に対して「なぜ」を繰り返した時にも、論理が破綻するケースがあります。

企業側が見ているポイントとして、一次面接はコミュニケーションや仕事の適性を見るだけですが、二次面接以降は本当に採用すべきかどうかを見ています。そのため、「なぜそう思うのか」など追加の質問がどんどん出てくることが多くなります。きちんと切り返しができるように、自分の考えを整理しておくべきです。

 

・初めて聞く相手が理解できる内容になっているか

他にも、初めてあなたの話を聞く相手でも理解できるように数値を入れる、具体的なエピソードなどを盛り込んでいくことも重要です。業界が異なる転職を行う場合、面接官もその業界の常識を知らないことがほとんどです。

「この業界でこれだけの実績はすごい」とわからない相手であれば、一般の数値と比べるなどの工夫が必要です。また、具体的なエピソードを話す時に、「どのような点に配慮したか」「関係者が何人いたのか」「その時の自分の役割」など相手が想像しやすいように伝えることが重要です。

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転職面接でよく聞かれる質問とは?

では次に、転職面接でよく聞かれる質問と、企業がそれを聞く理由をご紹介しましょう。

 

・自己紹介

まずは自己紹介です。簡単に自分がこれまでやってきた仕事と、アピールポイントについて語りましょう。企業がこれを聞きたい理由は自分をどういう人間だと表現するのか、初めての相手に対してわかりやすく説明するコミュニケーション能力があるかなどを見ています。

 

・転職理由

転職理由は必ず聞かれます。これを聞く理由としては、どのようなことで辞めるという大きな決断をしたのかを知るためです。転職に対する捉え方の把握と、どれだけ真剣に検討したのかという経緯を知るために質問します。簡単な理由で転職を考えてしまう人であれば、自社で採用しても続かないと判断できるからです。

 

・他社選考状況 

純粋に他社の選考状況を聞きたいという理由が1つ。もう1つは転職理由、志望動機と整合性が取れているかを判断するためです。他社選考状況までは聞かれないだろうと考えている人が多いため、実際の状況を聞くことができます。

 

・志望動機

志望動機も必ず聞かれることの1つです。企業側が志望動機を聞けば、業界・企業研究ができているか、その転職希望者の目標などが確認できるからです。「多くの業界がある中でなぜこの業界を選んだのか」「たくさんある企業の中でなぜこの会社を選んだのか」に、それぞれ明確な理由があれば、きちんと考えて志望していることがわかります。

 

・自己PR

自己PRも聞かれる確率が高い質問です。こちらは「あなたが入社するとどんなメリットがその会社にあるのか」ということを、経営者や面接する人の立場に立って考えることができているかがわかる質問です。この観点を持って答えることができれば、企業にとって人材採用がどういう意味を持つのかを理解した上で働いてくれる、願ってもない人材とわかってもらえるでしょう。

 

・5~10年後の展望

5~10年後の展望は、志望動機にからめて聞かれることの多い質問です。これを質問する理由としては、「会社に入った後の未来が描けているか」「入社がゴールになっていないか」がわかるからです。入社がゴールになっている場合、入社後のパフォーマンスが低くなる可能性があります。

 

それぞれの回答例 

ではそれぞれの質問に対する回答例と解説をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

・自己紹介の例

◯◯◯◯と申します。現職では、◯◯分野のマーケティング職としてデジタル広告の立案・運用、オウンドメディアサイトの運営・改善提案を行って参りました。これまで担当した企業様には平均120%以上の実績を出してきております。今後は幅広くではなく特化したマーケティングに挑戦していきたいと考え、御社のWebマーケティング職に応募させていただきました。本日はどうぞ宜しくお願いいたします。

まずは氏名を述べ、簡単な経歴と実績を伝えてください。そこから応募した動機につなげ、本日の挨拶を述べるという形で1分程度の内容をまとめておきましょう。

 

・転職理由の例

転職の理由としては幅広い業種に対してマーケティングするのではなく、1社に特化したマーケティング、特にBtoCで世界を豊かにしているサービスのマーケティング職としてもっと深くさまざまな施策にチャレンジしていきたいと考えたためです。

転職理由にはネガティブなものもありますが、ネガティブなことはいわないと決めておきましょう。「何がしたくて転職を考えたのか」という部分にフォーカスして伝えるようにすると前向きな転職理由を伝えられます。

 

・志望動機の例

先程転職理由でBtoCで世界を豊かにしているサービスのマーケティング職として働きたいとお伝えしましたが、その中でも小さい頃からずっと利用している御社サービスをもっと20代~30代の方に認知してもらい、御社サービスのシェア拡大をしていきたいと考えております。

志望動機では転職理由と重複する部分も出てくるため、適宜割愛しながら話しましょう。また、具体的なエピソードを追加しておくことで、この例文の場合だと「なぜ小さい頃から利用してくれていたのか」「どの点が20代~30代の方には魅力に感じてもらえそうか」など興味を持ってもらうチャンスを作れます。

 

・自己PRの例

御社と同業種のお客様を担当させていただいた際、私が考えた施策が功を奏し、過去最高の140%という実績を出させていただきました。他にも同業種の企業様を担当させていただき、御社がターゲットとすべき対象も研究してきております。この経験を活かし、まだ見ぬユーザー層を獲得していければと思っております。

自己PRでは、転職希望先企業に役立つ実績を話しましょう。違う業種の場合はどう役に立てるのかのストーリーまで伝えるのがおすすめです。すぐに役に立てる可能性を感じさせる根拠やエピソードもプラスできるとなお良いでしょう。

 

・5~10年後の展望の例

今はまだシェアが弱い20代~30代の方に対する施策を成功させ、新サービスが開発される度に担当を任せていただけるようなポジションで活躍していたいと考えております。

どういった立場を担いたいのか、具体的な役職を得るとしても何がしたいからなのかということを伝えてあげると、出世だけでなく会社の事業をどう捉えているかという視点も伝えられるため、配属の参考にしてもらえる可能性もあります。

 

まとめ

転職面接でよく聞かれる質問と回答例をご紹介しました。どうしても面接がうまくいかないという場合は、今回ご紹介した回答例を参考にしてぜひ自分の言葉を組み立ててみてください。ただ主張をするのではなく、重要な数値やエピソードなどを盛り込んで伝えるようにすれば、面接官の反応も変わってくるはず。

志望先企業に合格できるよう入念な準備を行い、面接に臨んでみてください。