入社するまでわからないことも多く、「本当はどういう会社なの?」と不安になるため、その会社にいた人や自分より詳しい人の情報がほしいと思い、口コミサイトなどをチェックすることは普通のことですが、どの情報が正しくてどの情報が嘘なのかをそれだけで判断することはとても難しいです。信用しすぎずに、あくまでも参考程度とすることをオススメします。

 

■会社の評判や口コミサイトを信用しすぎるのは危険!?

誰しもが転職活動で失敗したくないと考えると思います。求人票の情報量には限界があるし、約2回の面接で全てを把握することができず、結局は「入社してみないとわからない」状況になることも少なくありません。「本当はどういう会社なの?」と疑問に思い、出来る限り入社後のギャップを防ぐためにも、他人の意見や感想を知りたいと考える人は多いです。

結論から先にお伝えすると、他人からの会社の評判や口コミサイトの情報は、「参考程度」にとどめることをオススメします。口コミサイトなどの情報を信用しすぎることはとても危険なことであり、その理由を2つ説明します。

<危険な理由①:偏った意見の可能性がある>

口コミサイトなどの情報を書く人は一体どういう人でしょうか?多くの場合、その会社から転職した人になります。では、わざわざ口コミサイトに投稿する理由は何でしょうか?主には、「会社に恨みがあり、評判を下げたい/ブラック企業だということを知ってもらいたい」などのネガティブな理由と、「良い会社だからオススメしたい」などのポジティブな理由になりますが、ネガティブな方が多いです。ネガティブに感じた人の意見は当然ネガティブなものが多く、評判を下げたいと考えて投稿する人は過度に伝えようとする傾向もあります。また、詳細にいろいろと投稿してしまうと、「この投稿は先月退職した〇〇だな」と気づかれてしまうため、自分だと気づかれないために、濁したり・嘘ついたりすることも少なくありません。それらの情報を鵜呑みにすることは危険です。

同じようなことでも人によって受け取り方は異なります。例えば、「残業が50時間で有給休暇を取得できる雰囲気ではなく、働き方がとても悪い」という口コミがあったとします。その会社の人全員がそういった働き方というわけではない可能性もあります。もしかするとその人が仕事が遅かっただけかもしれません。たまたまそういった上司にあたってしまったのかもしれません。入社したときに、そういった状況にならないとも限らないため、無視していい情報ではありませんが、過度に書いているだけかもしれませんし、一時的なことかもしれないので、それだけで「その会社はブラックだ!」と決めつけることは危険です。

 

<危険な理由②:いつの情報かわからない>

口コミの内容がかなり前の情報であることも、よくあることです。昨今の働き方改革など、国が決めたことにより会社が動かざるをえないこともあれば、会社が自ら変えていくことも多いです。日々変化していく社会の中で、昔と同じような環境や制度の会社はほとんどないといってもいいでしょう。投稿した日時を確認するだけではなく、その情報がいつの情報なのかを把握することも重要です。

例えば、ある会社の30歳の営業の人が「年収が低く(350万)、今後もなかなか上がっていかない」と約5年前に投稿していたとします。その会社は実は3年前に給与制度を大幅に改定しており、業界平均以上の年収になっていることもあります。その投稿を見て、「年収低いんだ。やめておこう。」と詳細を確認せずに、選択肢からなくしてしまうのはもったいなく、危険です。

 

■会社の評判や口コミサイトの情報の活用法

口コミサイトなどの情報を鵜呑みにすることは危険ですが、適切に活用することはとても重要です。どのように活用したらいいのかをご紹介したいと思います。

<活用法①:面接の場などで聞いてみる>

 一番手っ取り早い方法は、「直接聞いてみる」ことです。「〇〇というサイトに〇〇の情報が投稿されていたのですが、正しい内容なのでしょうか」と聞くことで、手っ取り早くその情報が正しいのか、現状はどうなっているのかを確認することができます。

ストレートに聞かなくても、例えば残業などの働き方の投稿が気になるようであれば、「残業時間はどれくらいなのでしょうか。」と口コミの内容には触れずに、その内容が正しいかどうかを把握することも可能です。大切なことはより詳細を把握しにいくことです。口コミの内容を鵜呑みにしてもダメですし、信用しなさすぎることもダメです。単に、残業時間をざっくり聞くのではなく、「部署や時期などで差はあるのでしょうか。」「最近の働き方改革で変わったのでしょうか。」なども聞いてみると良いでしょう。投稿内容の背景などが見えてくるかもしれません。

 

<活用法②:ギャップを感じる可能性がある項目の把握>

転職先の企業選びにおいて、「最低限クリアしたい項目」と「より叶えたい項目」があると思います。より叶えたい項目は一般的に転職軸などと呼ばれます。23個の転職軸がクリアしていれば、それ以外はなんでもいいのかというと、そうではないと思います。転職軸以外でも最低限クリアしたいラインはあると思います。極端な例えで言うと、家から近く・残業が少なく・人間関係が良好な会社というのが転職軸だとしたときに、その3つの条件が整っていても、年収が最低賃金ギリギリであったり、休みが極端に少なかったりなどの場合は求める企業とは言えません。口コミの内容が自分にも当てはまる可能性もありますので、実際にその内容になったときに、転職軸・最低限クリアしたい条件に当てはまるかを確認しましょう。クリアする場合は、確認しなくて良いですし、そうでない場合は詳細を把握しに行く必要があります。

 

■口コミ情報などの取り扱う際の注意点

<注意点①:直接聞いた場合、心象が悪くなる可能性がある>

企業側からすると、口コミなどの他人の情報を気にする人を避けたい傾向があります。嫌な噂を聞いただけで、不安に感じたり、転職を考えられたりすると、中長期的に頑張ってほしいという想いからかけ離れるためです。直接聞くことは悪いことではないですが、心象が悪くなる可能性もありますので、それを聞くことが自分にとってどう大事なのかの理由や背景をしっかりと説明すると良いでしょう。「そこまで重要なことなのであれば不安になるのもわかる」と思われれば、心象が下がることはないでしょう。

 

<注意点②:たくさん聞いてしまう>

全員にとって良い会社は存在しません。必ずどの会社もネガティブな情報があります。全てのネガティブ情報を確認しようと多くの質問をしてしまうと、軸がない人と判断されてしまいます。人に何かを依頼するときに、その人から大事なのか大事でないのかもわからないような質問をたくさんされた場合、嫌な気持ちになると思いますが、企業側も同様です。自分にとって特に大事なことを聞いて、それ以外はタイミングを見て確認しましょう。エージェントを利用する場合は、エージェントに聞いてみると良いでしょう。

 

<注意点③:軸がブレる>

口コミサイトなどでネガティブな情報を多く見てしまうと、軸がブレてしまうことがあります。いくつかの会社を相対比較する際に、本来ならば転職軸の優先順位に沿って行うべきですが、ネガティブ情報によって優先順位の高い転職軸は他社よりもクリアしているにもかかわらず、「ここはブラックっぽいからやめておこう」と転職軸とは関係ないところで判断してしまうことがあります。

 

■まとめ

会社の評判や口コミサイトの情報を確認することは、入社後のギャップが生まれる可能性を知ることや確認すべき内容を知るうえで大事なことですが、鵜呑みにせずに、参考程度として扱うことがとても重要です。誰がいつ投稿したのかもわかりませんし、投稿する人の多くはその会社にネガティブな感情を抱く人になりますし、本当の情報かもわかりません。そのような情報を鵜呑みにして自分の選択肢を狭めてしまうことはとても危険なことです。口コミは悪いけど、自分にとってすごく良い会社であることも多くあります。あくまでも参考程度として、過度に信用しないことをオススメします。