多くの企業で「最初のステップ」としてクリアしなければならない書類選考。「新卒のエントリーシートでは悪くない通過率だったのに、なぜか転職活動では書類選考になかなか通過しない…」こんなお悩みをお持ちの若手転職希望者の方向けに、書類選考が通過しない書類の典型例とその理由をご紹介します!

 

 

転職で使う「応募書類」とは?

書類選考どころか、応募書類不要で全員面接までお呼びします!という企業も最近は少しずつ増えてきていますが、給与や待遇など条件面がよかったり、大手企業など多くの方が興味を持ったりするような「人気求人」、またはこれまでの経験やキャリアと合致していることを重視する求人では、かならず「最初のステップ」に書類選考があります。

転職で求められる応募書類とは、「履歴書」と「職務経歴書」の2種類です。

履歴書は市販の正社員向け履歴書に手書きするか、転職サイトなどから無料でダウンロード可能な履歴書データを利用して入力したもの、どちらを使用しても基本的に問題ありません。

履歴書によっては多少フォーマットが異なりますが、氏名・住所・生年月日・連絡先といった個人情報と学歴・職歴・保有資格が記載できるものであれば、自分が記載しやすい項目の履歴書を選びましょう。

一方、職務経歴書にフォーマットはありません。

Wordなどの文章作成ソフトで作成し、A4サイズ23枚程度で出力して履歴書と同封して郵送することが一般的です。

企業のなかには、WEBエントリーシートのように画面上からテキスト入力を求める場合もありますが、こちらももちろん「書類選考」にあたります。

 

新卒のエントリーシートとの違い

新卒採用で使う応募書類と言えば「エントリーシート」と「大学指定の履歴書」が定番です。

大学指定の履歴書は基本的に「応募のための正式書類」という意味合いも強く、一次選考では提出を求められなかったけれど、最終面接に持参するよう指定された、というケースもあります。

新卒採用と転職のもっとも大きな違いは「応募人数の多さ」の違いです。数百人~数千人、企業によっては数万人の応募者の中から選考をする新卒採用と異なり、転職の場合は多くて数百人、基本的には数人~数十人の応募者の中から合格者を選ぶことになります。つまり、「ひとり一人の応募書類にじっくり目を通す時間的な余裕がある」という点が最も大きな違いです。

大量の応募者から「ほんのわずか」な差で合否を決定する必要がある新卒採用では、エントリーシートという「自社指定のフォーマット」を用意して、同じ基準で機械的に合否判定ができるよう準備しています。しかし、転職の場合はもっと「比較するポイントが広くなる」のです。

 

■具体的な例

株式会社〇〇:「Aさんは32歳、同業他社で10年近く経験があるけれど後半半分は経理に配属されているのか…。Bさんは25歳でまだ社会人経験は浅いけれど、募集職種でよい成果を上げているからBさんを面接に呼ぼう。」

株式会社××:「Aさんは営業と経理を5年ずつ経験していて数字も読めるだろうし、なによりマネジメント経験もある。数年後の幹部候補としても期待できるけれど、Bさんはそれなりに営業成果を上げているのにたった3年で転職するのか…。何か人間関係に問題でも抱えているのかな?」

全く同じ人の履歴書を見ても、会社によって「注目するポイント」が違うのがわかるでしょうか。いろいろな可能性を採用担当者が「発見」できるように、職務経歴書を作成する必要があるのです。

 

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こんな書類が秒で落ちている!

しっかり読み込んでもらうことが前提の応募書類ですが、実は「最後まで読む以前に不合格だ…」という応募書類が意外と多いのです。

はじめての転職、しかも自由記入ですから、「ウッカリしていた」というポイントや自分では気が付かないミスがでてしまうことはあります。

「自分としてはマッチしていると思う求人に応募しているのに、書類選考で落ちることが多すぎる…」と感じている方は、これからご紹介するような「こんな応募書類は速攻落とされる」条件に当てはまっていないか、確認してみましょう。

 

採用条件に合っていない

実は意外に多いのがこちらの理由です。企業は求人をするときに、募集要項に学歴や経験、資格の有無など応募するための最低条件を記載します。

このとき、「本当は大卒の方が望ましいが、同職種で経験が3年以上ある方なら高卒でもいい」といった「隠れた条件」があったり、「まずはできるだけいろいろな人の目に触れるように条件は広く設定しましょう!」とおすすめする求人広告の営業マンのアドバイスがあったりするため、「本音の条件」よりも広く設定されていることが珍しくありません。

特に、今までのキャリアと全く異なる職種に応募するいわゆる「キャリアチェンジ転職」の場合、この可能性が高くなります。

 

応募要項に従っていない

初期段階では「簡単にエントリー」できるようにシンプルな応募フォームを用意していたり、書類もすぐに用意できるものを指定する企業が多いのですが、なかには「あえてハードルを高く設けることで、応募者のスクリーニングをする」というケースがあります。

例えば、職務経歴書の内容について企業から「志望動機をご記入ください」などと指定されることもありますが、その場合はきちんと職務経歴書内に志望動機の項目を記載しなければなりません。

その他、宛先や締切りが指示通りか、同封する書類に過不足はないかといった「ルール」に沿っていない書類は不合格にされてしまうことがあります。

応募要項はよく読み、指示に従っているか確認しましょう。

 

日本語表現の間違いが多い

業務で日報や企画書、会議の議事録をまとめるなど日本語文章能力をある程度求められる仕事はたくさんあります。そういった仕事であるにも関わらず、日本語の間違いが多い方は合格にすることができません。

・主語と述語が対応していない、係り受けがおかしい

・漢字の記入ミス、変換ミスが多い

・一つの文章が長すぎる

これらのミスは自分では気が付きにくいものです。提出前に音読をしたり、プリントアウトしてチェックしたり、第三者に目を通してもらうなどしましょう。

 

あっさりすぎるor書き込みすぎる

「あっさりすぎる」と「書き込みすぎる」は相反する内容ですが、どちらもNGです。特に、入社して1年程度など、職務経験が浅い方は「何を書いていいのかわからない」、「履歴書にも書いてある配属部署名しか書けない…」と悩んでしまう方もいらっしゃいます。

あまりにも長い職務経歴書がNGなのは、重要なこと、伝えたいことの「的」が絞られておらず、「この人は結局何がしたくてわが社に応募したのだろう…?」となってしまうケースが多いからです。

大切なことは、その職務経歴書を読んだときに「その会社で即戦力として活躍できるイメージを採用担当者に想像させることができるのか」という点。職務経歴書の見本はネットでも多数読むことができますから、自分の似た経歴の方の見本を探して参考にしてみましょう!

 

はじめての職務経歴書は第三者にチェックしてもらうことをおすすめします!

今回ご紹介した「書類選考が通過しない書類の典型例」は、当たり前すぎて自分では気が付かないものも含まれています。

また、初めての転職の場合、「具体的にどんなことを伝えればよいのか」が想像しにくいというケースもあるでしょう。

そのほか、「A社の採用試験を受けるなら、〇〇の経験や能力について詳しく記載した方がいいのに…」といった、企業研究の不十分さで不合格になるというケースが転職の場合でも起きたりします。

どのケースであれ、転職についての知識があり、客観的にアドバイスしてくれる第三者からチェックを受けることが合格への近道です。

「そもそも何を書けばいいか、わからなくなってしまった…」という方も、「提出前に最終チェックをしてほしい!」という方も、お気軽にお問い合わせください!