転職する際に気になるのが各種手続きに関すること。特に住民税等の税金の支払い手続きは、しっかりとしておきたいものですよね。そこで今回は、転職後の住民税の支払い手続きについてご紹介します。転職をお考えの方は是非ご一読ください。


■知っておきたい住民税の基本

地方自治体に納める住民税は、行政サービスを行う目的で徴収されている税金です。

▶︎住民税ってどんなもの?

住民税には、都道府県に納付する都道府県民税と、市町村に対して納付する市町村民税の2つがあります。東京23区の場合には、特別区民税が市区町村税にあたります。この2つを総称して「住民税」と呼びます。
1月1日の時点で住所がある自治体に対して納付します。個人だけではなく、法人である企業にも住民税は課税されます。住民税に基づき、自治体は警察や消防そして医療や学校にゴミ処理、福祉や道路整備等、多彩な行政サービスを提供しています。

▶︎住民税はどうやって納付するの?

住民税には、「特別徴収」と「普通徴収」という2つの方法があります。そのため、自営業者等の方が確定申告をして自分で納税する場合「普通徴収」、給与から天引きされて徴収する場合を「特別徴収」と呼びます。会社員の場合には、会社がまとめて支払いを行ってくれているため、天引きが一般的です。

・普通徴収の納付
普通徴収で住民税を納付する場合には、6月末に一括払いを行います。もしくは、年4回(6月末・8月末・10月末・翌年の1月末)に分けて納付することも可能です。納付は、金融機関の窓口やコンビニそして口座振替にも対応しています。

・特別徴収の納付

特別徴収では、毎月の給与から住民税が引かれるため、年12回に分けて給料から天引きされます。副業等の仕事以外の収入がある場合や、給料が一定の金額を超えている場合を除き、住民税を納付するために手続きを行う必要はありません。企業にお勤めで副業をしていない方は、特別徴収のケースが多いです。


■転職後の住民税はどうなるの?

住民税は、前年の所得に対して課税されます。

▶︎住民税の算出方法

住民税の算出は、前年1年間の収入に応じて課税額が決まる「所得割額」と、所得に関係なく均等で課税される「均等割額」の合計です。

※引用:東京都主税局「個人住民税」

所得割は、上記の計算式で決定されます。そして均等割は、定額で決定されます。東京都の場合、個人都民税の税額は1,500円、個人区市町村民税の税額は3,500円と決められています。平成26年度から令和5年度までの間は、地方自治体の防災対策のために、都民税・区市町村民税それぞれ500円が足されています。


■退職前に知っておきたい「退職後の住民税の払い方」

退職前に手続きをしておくと、住民税をスムーズに支払うことができます。

▶︎住民税の残額は退職時に一括納付が可能

先ほどご紹介したように、特別徴収をしている方の住民税は、12ヶ月で均等に給料から天引きされています。もし残額がある時期に退職が決まった場合には、残りの金額を退職時に一括納付することができます。退職した月以降の残り分を一括で払いたい場合には、退職をする際に担当部署に申し込みをしておきましょう。

▶︎転職先でも特別徴収を継続したい場合

転職先でも特別徴収を継続したい場合には、退職前に手続きを行いましょう。給与所得者異動届出書を転職前の会社に記載してもらい、更に転職先でも記入をして貰う必要があるのでお忘れなく。転職先に市役所に送付を行ってもらうことで、特別徴収をそのまま受けることができます。

▶︎6~12月に退職する場合

6月1日~12月31日に退職した場合には、退職付きの住民税は給与から天引きになります。退職月以降の支払いについては普通徴収に切り替えて納税をすることができます。退職前に支払い方法の変更を会社に申請すると、自治体から納税通知が届きます。退職付きの給料から一括徴収してもらいたい場合にも、忘れずに申請をしましょう。
注意したいのが、退職金が多く退職後に収入が少ないケースです。住民税は前年度の所得に対して掛かるので、翌年に多額の住民税を納付する必要が生じます。納付のためにお金の準備をしておいてくださいね。

▶︎1月~5月末に退職する場合

1月1日~5月31日に退職した際には、原則として退職月の給与から住民税が一括徴収されます。けれども、退職した月の給与もしくは退職金の金額が、徴収される住民税よりも少ないケースもありますよね。そんな時には、納付方法を普通徴収に変更することもできます。
退職時に会社に依頼して、納付方法の切り替えをしましょう。自治体から納税通知書が来るので支払いをお忘れなく。


■おわりに

転職後の住民税の支払い手続きをご紹介しました。
納税は国民の義務ですが、慣れないと手続きに戸惑ってしまいますよね。転職をお考えの方は、職探しと並行して、手続きに関してもチェックしておきましょう。忘れずに届け出や対応を行うことで、スムーズに退職手続きをすすめることができます。