近年注目され始めているSaaS営業に興味があるけれど、「転職して得られるキャリアがわからない」「市場価値がどう上がるのか気になる」と思っている方が多いのではないでしょうか。

本記事では、SaaS営業への転職で得られるキャリアについての疑問を解消するために、SaaS営業の仕事内容、SaaS業界の将来性、SaaS営業への転職で得られるキャリアについてご紹介していきます。ぜひ本記事を参考にしてください。

■SaaS営業とは

SaaSとは「Software as a Service」の略称で、インターネット経由で使用できるソフトウェアサービスであり、月額課金制で提供されるサブスクリプション型ビジネスのことを指します。 例えば、ZoomやSalesforce等が代表的なサービスとして挙げられます。
つまりSaaS営業とは、SaaSを顧客に対して利用してもらうための営業活動をする仕事であるということです。

SaaS営業は、従来の営業とは異なり売って終わりではなく、長期的にサービスを利用してもらうためにも、顧客に寄り添い、満足度を上げていく丁寧なサポートが必要になります。その高い満足度によって長期的な利益につなげていくことができるのです。

また近年は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、企業は業務のデジタル化を促進しています。そのためSaaS業界は今後も成長していくといわれており、SaaS営業は注目されているのです。

■SaaS営業の仕事内容について

SaaS営業の仕事内容は、下記の3つに分かれています。

  • インサイドセールス
  • フィールドセールス
  • カスタマーサクセス

なぜ3つに分かれているのかを、ご説明していきます。
SaaSは、前述した通り顧客に月額固定で長期的にサービスを利用してもらうことで、売上を上げていく仕組みになっています。契約前も大切ですが、顧客満足度を上げ続けていくためにも、サービスを利用してもらってからのフォローに力を入れていく必要があるのです。
そのため従来の営業とは異なり、1人の営業に任せるのではなく、役割を細分化し効率よく顧客満足度を維持できるような体制を整えているのです。

ではそれぞれ順番に見ていきましょう。

▷インサイドセールス

インサイドセールスは、電話やメール等を利用し、見込み客にアプローチをしていく内勤営業の仕事です。電話の段階で顧客のニーズを引き出し、自社製品のメリットを顧客に伝え、次のフィールドセールスに引き継ぎを行います。一番初めに顧客と対話をするため、企業の第一印象を決める大事な役割を担っています。

またインサイドセールスは、自由な働き方ができるため今後の働き方として将来性があるポジションと言えるのです。

▷フィールドセールス

フィールドセールスは、インサイドセールスから引き継いだサービスの利用見込みの高い顧客の元へ、訪問し直接商談を進めていく仕事です。従来の営業と異なる点は、成約率の高い顧客の元にアプローチできるということです。

誰でも成果を出しやすい仕組みを構築するということは、企業側にとって再現性を取りやすいということになります。また働く側にとっても、自分の担当業務にフォーカスすることができ、働きやすさといった面で利点があり将来性があると言えるのです。

▷カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、顧客の成功を意味し、顧客が自社サービスを利用することで成功できるよう、積極的に問題解決を行っていく仕事です。SaaS営業の特徴的な仕事内容で、顧客の満足度を長期的に維持し、サービスを利用し続けてもらうために、能動的に働きかけていく必要がある職種になります。

よくカスタマーサポートと似ていると勘違いされがちなのですが、カスタマーサクセスは、顧客の潜在的ニーズや、何か問題が起きる前に行動し、解決するように努めていきます。
カスタマーサポートは、事後対応を行うので、仕事の進め方のスタンスが違うと言えるのです。

このようにカスタマーサクセスは、事前に潜在的な課題を探り当て対応していく力が要求されるため、問題解決能力を高めることができる仕事でもあるのです。

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■SaaS業界の将来性について

転職するのであれば、これから成長していく業界で仕事をしたいですよね。SaaS業界は、2024年には、市場が1兆1,200億になるという予測もあり、今後どんどん市場が拡大していく業界です。

SaaS業界は、新型コロナウイルス感染症の影響で働き方やライフスタイルが一変したことも追い風となり、急成長をしている業界です。リモートワークを推奨したり、副業が可能な企業も多くなったことで、SaaSの需要がどんどん高まっているのです。
みなさんの中にも、会社や個人でSaaSのサービスを利用している方は多いのではないでしょうか。

2021年9月1日に発足したデジタル庁では、国や行政がSaaSの導入を行うことを推進しています。
またデジタル化が遅れている飲食業界等にアプローチ先を広げていることもあり、SaaS業界は今後ますますの市場拡大と将来性を期待することができると言えるのです。

■SaaS営業転職で得られるキャリアとは?

ここまでSaaS営業の仕事内容やSaaS業界の将来性についてお伝えしてきました。

では実際に転職した際に、どのようなキャリアアップが望めるのかについてご説明していきたいと思います。

☝高待遇のSaaS企業に転職する

お伝えしてきた通り、SaaS業界はこれからどんどん市場を拡大し、多くの企業がビジネスに参入していきます。そのためSaaS営業の人員増加が必要不可欠になってきます。
まだ国内ではSaaS営業の経験者が少ないと言われているため、今のうちにSaaS営業のスキルを身に付け、経験をしておくことで、自身の市場価値を高めることが可能になるのです。

SaaS営業ができる人材は希少価値が高いと言えるため、現段階でSaaS営業のスキルを磨き、時期をみて高待遇のSaaS企業への転職をすることでキャリアアップにつなげることができるのです。

例えば外資系のSaaS企業だと、テクノロジーの面で日本より数歩進んでいる可能性があるため、優秀な人材と共に自身をさらに成長させながら、収入面を上げることも可能になると言えるでしょう。

☝上級職を目指す

上記でお伝えしたように、日本国内ではSaaS営業の経験とスキルを持った方が少ないです。そのためまずは、SaaS営業で実績を積みそのスキルと経験を活用し、マネージャーなどの上級職を目指すこともできます。
転職せずにポストに空きがでた際、次のキャリアとして上級職を目指すことは、一般的な考えと言えるでしょう。

SaaS営業はこれから拡大していく段階にあるため、上級職を目指すキャリアの構築を視野に入れるのであれば、3つの仕事内容に分かれているSaaS営業スキルを全て身に付け、ビジネスを統括する立場を目指すことも選択肢の1つに入れておくことで、キャリアアップにつなげることができるのです。

☝他の業界に転職する

SaaS営業としてスキルと経験を磨いた後、同じく無形商材を扱うビジネス、例えばIT業界や人材業界などに転職するという道もあります。
SaaS営業の仕事内容についてでお伝えしたように、SaaS営業は顧客に長期的にサービスを利用してもらうために、また利用することでどんな価値があるのかを顧客に伝えていく必要があります。

それに加え顧客の求める中長期的なビジョンを一緒に描き形にする力や、問題点を早めに顕在化し解決する力が求められます。SaaS営業で身に付けた営業スキルは、無形商材を扱う他のビジネスにおいても発揮することができるのです。
今のうちに勢いのあるSaaS営業でポータブルスキルを身に付け、その恩恵を受けて次のキャリアにつなげることも1つ視野に入れておくと良いでしょう。

■まとめ

ここまでお伝えしてきたとおり、SaaS業界はこれから成長していき、将来性が高いと言えるため、SaaS営業ができる人材は多くの企業から求められる存在になっていきます。
早い段階でSaaS営業の仕事でスキルを磨いておくことで、自身の市場価値向上と新たなキャリアアップにつなげていくことができるのです。

本記事でお伝えしてきたSaaS営業への転職について得られるキャリアを理解したうえで、ぜひご自身の望むキャリアを形成していってください。